「こんなとき、どうする?」~知って得する不動産コラム~

家を高く売るための方法とは?高値で売却するためのテクニックと注意点 Vol.23

家を売却する際は、少しでも高い値段で売りたいと願うのではないでしょうか。家を高く売るにはコツがあり、不動産会社の選び方と販売戦略が重要になってきます。
 
この記事では、家を高く売るための具体的な方法を詳しく解説し、効果的なテクニックを紹介します。

家を高く売るためのコツ

家を高く売るためには、信頼できる不動産会社を選び、物件の魅力を最大限に引き出すことが重要になってきます。ここでは、家を高く売るためのコツを具体的に解説します。

家を売却する流れと期間を把握しておく

家を売る際は、どのような流れで売却が進むのかを把握しておくことが大切です。おおまかな流れを知っておくことで、いつ何をすべきかを見極めやすくなり、より有利な条件で売却できる可能性が高まります。
 
不動産売却の基本的な流れは以下のとおりです。
 
①査定依頼→②媒介契約→③売却活動→④売買契約→⑤決済・引き渡し
 
家を高く売るためには、この5つのステップごとにコツがあるため、具体的な方法を順次解説していきます。
 
なお、仲介で家を売却する際は、準備期間も含めると平均的には3~6ヵ月程度、媒介契約を締結後は平均2~3ヵ月程度の期間がかかります。
 
家を売却する流れをより詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
 

自分自身で相場を把握する

家を高く売るには、不動産会社に相談する前に、自分自身で売却価格の相場を調べておくことが大切です。相場価格を把握しておくと、どの程度の金額で売れるかを予測でき、相場と乖離した価格設定をしてしまう、といったことを避けることができます。
 
家を探している方も相場価格を把握しており、売り出し価格が高すぎるとなかなか売れず、値下げを余儀なくされてしまいます。逆に売り出し価格が低すぎると、あとから値上げするのは難しいです。
 
不動産ポータルサイトや国土交通省の不動産情報ライブラリなどを利用すると、おおよその相場価格を自分自身で調べられますので参考にしてみてください。
 
参考
 

信頼できる不動産会社を選ぶ

自分自身で相場を調べたら、次は家の売却を依頼する不動産会社を探すことになりますが、査定価格の高さだけで不動産会社を選ぶのは禁物です。
 
一括査定サイトを利用すると、複数の不動産会社から最高値を提示した会社を選べますが、提示した価格で売れるとは限りません。一括査定サイトは媒介契約を締結するために、高額な査定額を提示する業者も存在するため注意が必要です。
 
不動産売却の実績が豊富な不動産会社は、さまざまな方法で物件の魅力を最大限に引き出し、販売活動を展開してくれます。家を高く売るには、売却実績が豊富で信頼できる不動産会社を選びましょう。
 

売却の適切なタイミングを見極める

家を高く売るには、家が高く売れやすい時期を狙って販売活動を行うことも大切です。不動産の需要が高まる時期は2~3月頃といわれており、4月からの新生活をスタートする直前の時期を狙うと高く売れる可能性が高まります。
 
仲介で家を売るには、準備期間を含めると3~6ヵ月はかかります。2~3月に家を売却するには、前の年の10月頃から年末までに準備を始めておかなければなりません。
 
また、企業の決算に伴う人事異動が多い9~10月頃も、不動産取引が活発になる傾向があります。確実に高く売れるとは限りませんが、不動産に対する需要が高まる時期を狙うことで、購入希望者の増加により、早期売却や希望価格での売却が期待できます。
 

適切な売却方法を選択する

家を売却する方法は仲介と買取があり、家を高く売りたい場合は仲介が適します。仲介は不動産市場で家を売却する方法であり、適切な売却戦略を立てて効果的な販売活動を行うことで、相場価格に近い金額で売れる可能性が高まります。
 
一方、買取は不動産市場を介さず、不動産会社に家を直接買い取ってもらう方法です。買取だと販売活動が不要になるため早く売却できますが、買取価格は相場価格よりも低くなるのが一般的です。
 
不動産会社とも相談のうえ、家を高く売りたい場合は仲介、家を早く売りたい場合は買取を基本に、総合的に判断して選びましょう。
 

家の見栄えをよくする

家を高く売るには、購入希望者からの家の第一印象をよくすることが大切です。室内の汚れが目立つ場合、必要に応じてハウスクリーニングを行って家の見栄えをよくすることで高値売却につながる可能性が高まります。
 
特にキッチンや浴室などの水まわりは、内覧時に重点的にチェックされるため、ハウスクリーニングできれいにしておくのが効果的です。ハウスクリーニングはクリーニング箇所ごとに費用がかかるため、自分でできる箇所は自身で清掃し、頑固な汚れはプロに依頼するとよいでしょう。
 
なお、リフォームをすると見栄えがさらによくなり、高く売れる可能性はありますが、費用対効果を見極めることが大切です。
 

物件の魅力を最大限に引き出す

家を高く売るには見栄えをよくするだけでなく、家の魅力を最大限に引き出すことも大切です。物件の魅力を最大限にアピールするには視覚的な要素が重要であり、広告に掲載する写真にもこだわることが高値売却につながります。
 
例えば、プロカメラマンに撮影してもらうと、豊富な機材と撮影テクニックを駆使して、家の魅力を最大限に引き出してくれるでしょう。また、室内におしゃれな家具や小物類などを配置するホームステージングも、物件の魅力を引き出すことに貢献します。
 
不動産会社を選ぶ際は、プロカメラマン撮影やホームステージングなどのサービスを提供しているかも確認しておきましょう。
 

家を高く売るための不動産会社の選び方

家を高く売るには、不動産会社の選び方が特に重要になってきます。ここでは、家を高く売るための不動産会社の選び方を解説します。

不動産売却の実績が豊富な不動産会社を選ぶ

不動産売却の実績が豊富な不動産会社は、高く売るためのノウハウを持っています。どのようにすれば高値で売れるかを熟知しており、物件の魅力を最大限に高めたうえで、独自のネットワークを活かして買い手を探してくれます。
 
不動産売却の実績は不動産会社のホームページで確認できるため、売りたい不動産と同じ種類の売却実績が豊富な不動産会社を選びましょう。例えば、マンションを売却するのであれば、マンションの売却実績が豊富な不動産会社であれば安心して依頼できるでしょう。
 
また、売却する不動産が所在する地域の事情に精通している不動産会社を選ぶことも大切です。地域のニーズに合わせて販売戦略を立案し、地域のネットワークを活かして高値売却につなげます。
 

売却しやすくなるサービスを提供している不動産会社を選ぶ

家を高く売るには、物件の魅力を引き出し、購入希望者にアピールすることが大切です。不動産会社を選ぶ際は、ホームステージングやバーチャルインテリアなど、売却しやすくなるサービスを提供しているかも確認しておきましょう。
 
ホームステージングは、売却中の物件に家具やインテリアを配置し、より魅力的に見せるサービスです。購入希望者の第一印象がよくなり、早期売却につながる可能性が高まります。
 
バーチャルインテリア(バーチャルホームステージング)は、室内の写真を元にCG技術で家具などのインテリアを配置するサービスです。バーチャルホームステージングはホームステージングと比べると、本物の家具を配置する必要がないため、低価格で利用できます。
 
プロカメラマンによる写真撮影やホームステージング、バーチャルインテリアなどのサービスは、すべての不動産会社が提供しているとは限りません。家を高く売るには、売却をサポートするサービスを提供している不動産会社を選びましょう。
 

複数の不動産会社に査定を依頼する

複数の不動産会社に査定を依頼して、不動産会社を比較することも重要です。3社程度の不動産会社に依頼して、提示した査定額を比較してみるとよいでしょう。
 
ただし、査定価格で売れるとは限らないため、価格の高さだけで判断するのは禁物です。提示した査定価格の根拠の説明を求め、適正な査定であるかを判断します。
 
不動産会社を選ぶ際は査定価格だけでなく、営業担当者の能力を見極めることも大切です。家を高く売れるかは、営業担当者の能力によって決まります。
 
不動産会社の営業担当者とは長い付き合いになるため、対応の速さや誠実さなど、人柄を見極めることも重要です。どのようなことでも気軽に相談でき、適切な回答が得られるかについても確認しましょう。
 

家を早く売るための方法

何らかの理由で、家を早く売りたい場合があります。家を早く売るためにはコツがあり、適切な方法で売却することが必要です。ここでは、家を早く売るための方法を解説します。

必要書類を早めに準備する

売却手続きに必要な書類を早めに準備しておくと、スムーズに手続きを進められます。売却手続きに必要な書類として、登記簿謄本または登記事項証明書、登記権利証または登記識別情報、固定資産税納税通知書や固定資産税評価証明書などがあります。
 
必要書類は売却を依頼する不動産会社の担当者が教えてくれますが、あらかじめ確認して用意しておくとよいでしょう。なお、戸建て住宅とマンションでは必要書類が異なるため、物件の種別に応じた書類の準備が必要です。
 
書類が不足していても価格査定(机上査定)は可能ですが、精度が落ちる場合があります。書類が多いほど適正な査定価格を算定できるため、物件の図面や設備の仕様書、建築確認済証などがあれば、必ず提出するようにしてください。

売り出し価格を下げる

高く売るよりも売却スピードを優先したい場合は、売り出し価格を下げる戦略が有効です。売り出し価格を下げることで購買層を拡大でき、より多くの人にアプローチできます。
 
売り出し価格を下げると売却価格が低くなりますが、固定資産税やローンの利息などの費用負担を軽減できるため、必ずしも損をするわけではありません。物件がなかなか売れない場合、時間や労力など、トータルコストを考えるとプラスになることもあります。
 
不動産売却では売り出し価格が重要な要素であり、不動産会社とも相談のうえ、適切な売り出し価格を設定することが大切です。不動産会社に「早く売りたい」という要望を伝えることで、適切な売り出し価格を設定してもらえます。

不動産会社に買い取ってもらう

家を早く売りたい場合、仲介を依頼するよりも、不動産会社に買い取ってもらうのがおすすめです。仲介だと買い手を探すために販売活動を行う必要がありますが、買取を利用すると販売活動が不要になり、早期売却が可能になります。
 
早ければ1週間程度で不動産を現金化できる場合もあり、何らかの理由で早期に現金が必要になった場合は特に有効です。ただし、買取価格は市場価格よりも低くなるのが一般的であり、高く売りたい場合は仲介である程度の期間をもって売却するほうがよいでしょう。
 
また、すべての不動産会社が買取に対応しているとは限らないため、不動産会社を選ぶ際は、買取や買取保証付き仲介など、多様な売却方法に対応しているかを確認することが大切です。

家を売る際にかかる費用

家を高く売れたとしても、費用を差し引いた金額が手取り収入になります。家を売る際は、どのような費用がかかるかを把握しておくことが大切です。ここでは、家を売る際にかかる費用を解説します。

仲介手数料

不動産会社に仲介を依頼して売却する場合、仲介手数料が発生します。仲介手数料は家を売る際にかかる費用の多くの部分を占めるため、どの程度の金額になるかを把握しておくことが大切です。
 
消費税が10%の場合、仲介手数料は以下の速算式で大体の金額を算定できます。
 
仲介手数料 = 成約価格(税抜) × 3.3% + 6万6,000円
 
仲介を依頼して家を3,000万円で売却できた場合、仲介手数料は約105万6,000円が上限となります。上限を超える仲介手数料を請求することは宅地建物取引業法で禁止されていますが下限の定めはなく、不動産会社の裁量で値下げすることも可能です。
 
なお、仲介手数料は成功報酬になっており、家が売れなかった場合は支払う必要はありません。家が売れた場合、仲介手数料は売買契約時と物件の引き渡し時に2回に分けて支払うのが一般的です。

税金

家を売る際には、印紙税(電子契約ではかからない)や登録免許税などの税金がかかります。印紙税は売買契約書を作成する際にかかる税金であり、収入印紙を契約書に貼ることで納付します。印紙税は売却金額によって異なり、売却金額が3,000万円の場合だと印紙税は1万円です。
 
登記手続きをする際は、登録免許税がかかります。住宅ローンを完済して抵当権抹消手続きをする際の登録免許税は、不動産1件につき1,000円で、土地と建物を合わせると2,000円になります。マンションの場合、登録免許税は2,000円です。
 
家を売って利益が発生した場合、譲渡所得税がかかります。なお、マイホームを売却して利益が発生した場合、居住用財産の3,000万円控除の特例が受けられる可能性があり、確定申告をすることで譲渡所得税が軽減されたり、かからなくなったりすることがあります。

その他の費用

家を売る際はその他の費用として、住宅ローン関連の費用や引っ越し代などがかかります。住宅ローン関連の費用として、一括返済をする際に0~3万円程度の事務手数料がかかり、金額は金融機関によって異なります。
 
マイホームを売却する際は、新居に移転するための引っ越し代が必要です。仮住まいをする際は2回分の引っ越し代が必要になり、費用の負担が大きくなります。
 
物件によっては、ハウスクリーニングの費用や解体費用、測量費用などがかかる場合もあり、不用品やごみの処分費用もかかります。予想以上に費用負担が大きくなることもあるため、不動産売却をする際は、どの程度の費用がかかるかを事前に把握しておくことが大切です。
 
詳しくは以下の記事をご覧ください。

家の売却でやってはいけないこと

家を高く売るためには、避けなければならないことがいくつかあります。ここでは、家の売却でやってはいけないことを具体的に解説します。

査定価格の高さだけで不動産会社を選ぶ

仲介で家を売却する際、査定価格が高いという理由だけで不動産会社を選ぶのは危険です。査定価格=売却価格ではなく、不動産会社が提示した査定価格で売れるとは限りません。なかなか売れず、最終的に大幅に値下げをすることはよくあります。
 
不動産会社によっては、媒介契約を締結するために、不当に高い査定価格を提示することがあります。このような不動産会社に仲介を依頼すると、トラブルに発展することもあるので注意が必要です。
 
自分自身で相場を調べておくと、不動産会社が提示する査定価格の妥当性を見極められます。相場と査定価格が大きく乖離しておらず、査定価格の根拠が明確であれば、信頼できるといえるでしょう。

複数の不動産会社を比較しない

不動産会社を選ぶ際は、複数の会社に査定を依頼し、査定価格や担当者の対応などを比較することが大切です。査定は無料ですので、複数の不動産会社に依頼しても費用はかかりません。候補となる不動産会社をいくつか選び、査定を依頼することから始めましょう。
 
なお、一括査定サイトは簡単な情報を入力するだけで複数の不動産会社に査定をしてもらえますが、どのような不動産会社が登録しているのかがわからず、信用できないことがあります。しつこく営業をかけられるケースもあるため、注意が必要です。
 
自分自身で信頼できそうな不動産会社を選び、査定を依頼することをおすすめします。実績や対応、販売戦略などを比較して、総合的に判断することが重要です。口コミや不動産売却を経験したことがある人が知り合いにいれば、紹介してもらうのもひとつの手段です。
 

住宅ローンを完済できるかを確認しない

住宅ローンが残っている場合、必ず金融機関に相談しなければなりません。家を売る際には抵当権を抹消しなければならず、売却見込額からローンの残債を完済できるかどうかを事前に確認しておく必要があります。
 
売却見込額よりもローンの残債のほうが多い場合、オーバーローンになり、通常の方法では家の売却はできません。売却代金からローンの残債を完済できなければ、任意売却の手続きが必要になり、金融機関の承諾が求められます。
 
住宅ローンを完済できるかを確認せず、いきなり家を売却するのは非常に危険です。まずは住宅ローンの残債を調べ、不動産会社に査定をしてもらい、どの程度の金額で売れるのかを把握して、売却代金で住宅ローンを完済できるかを調べましょう。

自分の判断でリフォームや解体をする

家を売る際、費用対効果を考えずにリフォームを行うと、かえって売却価格(手取り)が下がってしまい、損をすることがあります。
 
リフォームをすると家の美観や居住性がよくなり、高く売れる可能性はありますが、売却価格の上昇分よりリフォーム費用のほうが上回ると、結果的に手取りが減少します。
 
リフォームだけでなく解体も同様です。建物を取り壊して更地にすると高く売れる可能性がありますが、解体費用が売却価格の上昇分を上回ると損をしてしまいます。
 
自分の判断でリフォームや解体をせず、不動産会社に相談することが大切です。家を売る際は必ず不動産会社と相談し、最適な方法で売却すると高く売れる可能性が高まります。

不動産会社に任せきりにしてしまう

家を高く売るには、売主と不動産会社のパートナーシップが大切です。不動産会社に任せきりにすると進捗状況がわからず、効果的な売却戦略を立てるのが困難になります。不動産会社は売却の仲介を担当しますが、最終的に意思決定をするのは売主です。
 
定期的に不動産会社と打ち合わせを行い、販売活動の状況を共有し、必要に応じて戦略を練り直しましょう。価格の調整や広告方法の変更など、状況に応じて売却戦略を柔軟に修正すると売れる可能性が高まります。
 
不動産会社からの連絡を一方的に待つのではなく、売主からも不動産会社に連絡をすることが大切です。連絡が密になると信頼関係を構築でき、不動産会社の担当者も積極的に動いてくれるでしょう。

家を高く売るためには不動産会社の選び方が大切です

家を高く売るためには、不動産会社の選び方が特に重要になってきます。不動産売却の実績が豊富で、物件の魅力を最大限に引き出すノウハウを有していれば、高値で売れる可能性が高まるでしょう。
 
ホームステージングやバーチャルインテリアなど、売却しやすくなるサービスを提供している不動産会社であれば、物件の魅力を引き出してくれるでしょう。
 
明和地所では、不動産売却に豊富な実績があり、仲介事業、賃貸事業、不動産運用・資産活用など、さまざまな不動産事業を展開しています。ホームステージングやプロカメラマン撮影などのサービスも提供しており、お客様のご希望に応じて利用が可能です。
 
お客様にとって最適なご提案をいたしますので、不動産売却に関するご質問やご不安な点など、どんなことでもお気軽にご相談ください。


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