むくみでパンパンの脚をリセット!脚の疲れとむくみをとる美脚トレーニング Vol.53
長時間立ち続けたり、デスクワークをしていて夕方になると靴がきつく感じたり、脚がだるく重く感じることはありませんか?それは多くの女性が悩む、脚の疲れやむくみによるものかもしれません。その原因は現代人のライフスタイルに隠れており、何気ない立ち姿勢が、脚の疲れやむくみに大きな影響を与えています。今回は、脚の疲れやむくみの原因と、改善の鍵となる「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎについて解説していきます。
目次
むくみの原因とは?
むくみの原因の一つに、立ち姿勢によるふくらはぎの筋肉のアンバランスな使用が考えられます。特にヒールの高い靴を履いて立つ場合、楽な姿勢で重心のバランスを取ろうとするため、骨盤が前に出て背中が丸まってしまい、膝関節が過剰に伸びた状態(過伸展)になってしまっている方が多く見受けられます。膝が過伸展になると、ふくらはぎを構成するヒラメ筋がうまく使えなくなり、もう一つの筋肉である腓腹筋(ひふくきん)の負担が大きくなることで疲労が溜まってしまいます。ヒラメ筋と腓腹筋(ひふくきん)が正しく働くことができなくなると血流が悪くなり、老廃物が溜まることで脚の疲れやむくみの原因へとつながります。
同じ姿勢を続ける
長時間同じ姿勢を続けると無意識に楽な姿勢を求めてしまい、姿勢が崩れやすくなります。立っている時に片足重心になる、座る時に足を組む、椅子に浅く腰かけ背もたれに寄りかかる、骨盤が後ろに傾いて椅子から滑り落ちる姿勢になるなど、誰もが日常的につい行ってしまう動作ではないでしょうか?このような姿勢は、骨盤周りの筋肉の低下や骨盤周りと上半身の筋肉の位置が下がってしまうため、お尻や太ももが圧迫されて血流が悪くなり脚が疲れやすく、むくみの原因となります。立ち姿勢にも影響があり、骨盤が上半身よりも前に押し出されたスウェイバック姿勢は膝が過度に伸びすぎてしまう過伸展状態になり、ふくらはぎのヒラメ筋と腓腹筋(ひふくきん)バランスが悪くなるため立ち姿勢での脚の疲れやむくみの原因となります。
筋力の低下(運動不足)
腓腹筋(ひふくきん)
腓腹筋は表層の筋肉で、大腿骨後面下部の内側と外側から、踵骨(かかとの骨)にかけて付着している筋肉で、膝を伸ばした状態で足関節の底屈(足首を下に向かって動かす動き)や膝の安定性を高める働きをします。歩行時には身体を前に押し出す働きがあり、ジャンプやジョギングの際に膝を安定させ、推進力を生み出します。腓腹筋の多くの筋繊維は、速筋と呼ばれ筋肉の収縮速度が早くパワーはありますが、疲れが溜まると攣りやすいのが特徴です。
ヒラメ筋
ヒラメ筋は腓腹筋の内側にある筋肉で、腓骨と脛骨(膝から足首までの2本の骨のうち、太い方の骨)後面上部1/3から始まり、踵骨(かかとの骨)に終わる筋肉で足関節の底屈(足首を下に向かって動かす動き)や足首の安定性を高める働きをします。ヒラメ筋は膝を曲げた状態でも足関節の底屈に働き、歩行や立っている姿勢の時に足関節の安定させる重要な働きをします。ヒラメ筋の多くの筋繊維は、遅筋と呼ばれ持久力が高く一定の張力を長くキープすることができる筋肉です。現代人に多い猫背、反り腰姿勢や上半身が下半身よりも後ろに位置した状態のスウェイバック姿勢は、膝が過伸展してしまうためヒラメ筋がうまく収縮できず、硬くなっている人が多い筋肉です。
血流が悪い
身体では、動脈と静脈を使って全身に血液が循環します。動脈は心臓のポンプ作用で酸素や栄養を全身に送り出し、静脈は筋肉のポンプ作用によって老廃物を心臓に戻す働きをします。しかし、長時間同じ姿勢や運動不足になると、筋肉が硬くなって血液を心臓へ戻す力が弱くなるため血液の循環が悪くなります。特に、心臓から一番遠いふくらはぎの筋肉がうまく動かないと、ふくらはぎの血液は心臓に戻りにくくなり血液が停滞してしまいます。血流が悪くなると、筋肉に十分な酸素や栄養が届かないため、筋肉の働きが悪くなり老廃物が蓄積されて脚の疲れやむくみの原因になります。
ふくらはぎは第二の心臓
ふくらはぎは心臓から最も遠い筋肉で、血液を心臓に戻す際に重要な働きをしているため、第二の心臓と呼ばれています。心臓から脚に送られた血液は重力の影響を受けて血液が滞りやすくなりますが、ふくらはぎの筋肉がポンプの働きをすることで、重力に逆らって血液を心臓に戻す働きをします。しかし、長時間のデスクワークや運動不足、妊娠中の腰が反った姿勢、猫背、反り腰姿勢やスウェイバック姿勢による膝の過伸展などが原因となりふくらはぎの筋力が低下すると、ポンプ機能が低下してしまうため、脚のだるさやむくみの原因となります。
脚のむくみと疲労解消トレーニング3選
今回は、ヒラメ筋を活性化させて、むくみと脚の疲れを解消するトレーニングを3つご紹介します。
足首回し
■効果
足関節の柔軟性の改善、下肢アライメント調整(※アライメント:一直線にする、一列にする)、血流改善
■手順
1.あぐらをかいて座り右脚を左脚の上に乗せて、右脚の指の間に左手の指をはめ込みます。
2.右手でくるぶしを固定して、左手で右回しと左回しを各30秒ずつ行います。
3.左脚を右脚の上に乗せて、左脚の指の間に右手の指をはめ込みます。
4.左手でくるぶしを固定して、右手で右回しと左回しを各30秒づつ行います。
■セットの目安
1~4の動作を1セット行いましょう。
■ポイント
くるぶしをしっかりと固定して、足先で大きな円を描くように大きく回しましょう。
カーフレイズ①(座位)
■効果
足首のアライメント調整、足関節の安定性の強化、ヒラメ筋柔軟性及び筋力強化、血流改善
■手順
1.バスタオルを丸めたものを脚の指の付け根(MP関節)で踏みます。
2.椅子に対して坐骨を垂直にするように座ります。
3.両手を挙げて背伸びをし、脚の指の付け根(MP関節)でタオルを踏みながら踵を浮かせましょう。
4.脚の指の付け根(MP関節)が約90度まで曲がったら、踵を下ろします。
■セットの目安
3~4の動作を30回行いましょう。
■ポイント
3の動作の際に、腕が下がったり、背中が丸まってしまわないように腕の位置は高く保ちましょう。
カーフレイズ②(立位)
■効果
足関節の安定性の強化、ヒラメ筋と腓腹筋の柔軟性と筋力強化、血流改善
■手順
1.壁に手をつき、バスタオルを丸めたものを脚の指の付け根(MP関節)で踏みます。
2.脚の指の付け根(MP関節)でバスタオルを踏んで踵を浮かせます。
3.2の姿勢から膝を曲げながら足の甲を前に押し出すようにして足首を垂直に立てます。
4.足首の角度を維持しながら膝を伸ばし、ゆっくりと踵を下ろします。
■セットの目安
2~4の動作を10回行いましょう。
■ポイント
1と4の動作の際に、骨盤や肋骨が前に出ないように身体を垂直に伸ばしましょう。
まとめ
むくみや脚の疲れをリセットするには、マッサージだけでは不十分です。今回ご紹介した足首回し、カーフレイズを行うことで、足首が安定してむくみや脚の疲れがリセットされるだけでなく姿勢改善にも繋がります。一時的な対処ではなく1日1つのエクササイズからでも大丈夫です。第二の心臓と呼ばれるふくらはぎの筋肉を動かして血流を改善し、脚の疲れとむくみを解消して美脚を目指しましょう。
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