自分らしく暮らす ワーク&ライフスタイル術

『「やりたいことは口に出してもいい」と知った』 
~モデル 平山真弓さん~

モデル 平山真弓さんの
「On」と「Off」の暮らしかた


仕事において際立つ実績をあげている人は、日々なにを考え、どんな風に暮らしているのか?

今回の主役は、モデルであり、一児の母でもある平山真弓さん。
人気女性誌に登場するやいなや、人気を博し、代表読者モデルとしてさまざまな企画や連載に登場。
28歳の時にモデルの世界大会で優勝するなど、輝かしい経歴をもつ平山さんですが、その人生は山あり谷ありだったとのこと。

ひとりの女性として、母として、人間として…
自分の「軸」を見つけるまでのストーリーと、日々の暮らしを追いかけました。

平山 真弓さん プロフィール

富山県出身。中央大学法学部法律学科卒業ののち、一般企業に就職するが一年で退社。その後、飲食事業やファッション業界の仕事に携わる傍ら、モデルとしての活動をスタートさせる。2013年には World Supermodel Japan にてグランプリ、同世界大会では Miss Congeniality を受賞。2019年6月に出産し、現在は子育て真っ最中。

「やりたいことは口に出してもいい」と知った

モデルになるきっかけを教えてください。

ある日、街をブラブラしていたら声をかけられて。日本に上陸したばかりのファッションブランドのスタッフをすることになりました。アルバイトですけどね。当時、体も心も疲れきっていたので、1年くらい気楽に働こうと思って。
そこでは「今はこうだけど、将来ビッグになる」「私の夢は……」と口に出して語る子ばかり。根暗で恥ずかしがり屋の私にとっては、「やりたいことを口に出してもいいんだ!」と刺激をもらいました。


この頃からモデルとしてのお仕事も本格化するんですか?

26歳の時、そのアルバイトを通して、ミスユニバースへのお誘いがありました。参加資格は26歳までということもあり、軽い気持ちで応募したら、東京代表に選ばれました。でも、他の出場者の本気度合いにビビってしまって、出場を辞退したんです。それから2年後、「あの時を思い返すと心から悔しい」と周囲に漏らしていたんです。
そんな折、先輩から「こんな大会があるぞ!」と『World Supermodel Japan』のことを教えてもらいました。そこから一念発起して、厳しいトレーニングやレッスンをこなしました。結果的に、最年長にしてグランプリをいただきました。

私は、私でしかないから。

モデルとして花開いた平山さんはその後、女性誌を中心に活躍の場を広げました。
メディアを通して見る輝かしい姿の裏には、どんな気持ちがあるのでしょうか?

憧れられる存在になっても、悩みやコンプレックスはあるのですか?

悩みやコンプレックスは尽きませんよ。でも、世界大会をきっかけに学んだことがあります。
それは、「努力して、結果を出すことで自信がつく」ということ。チャレンジして結果を出すことで、悩みやコンプレックスを克服できるのだと考えるようになりました。
最初の頃は雑誌のモデルさんと自分を比べて「もう辞めたいな」って思うこともありました。でも、今は人と比べて落ち込んだりはしないです。


仕事において、ネガティブな感情に支配されてしまったとき、それを振り払うための方法論はありますか?

仕事でベストを尽くせず、自己嫌悪で「もう辞めたい」と思ったら、すかさず「じゃあ、辞めれば?」って自分に問いかけますね。そう問いかけて、「まだやりたい」という気持ちが浮かび上がってきたら、「まだやりたいんじゃん。じゃあ、努力しなよ。」って。
あえて極端に。自分の本当の気持ちをごまかさないようにしていますね。


今の平山さんにとってモデルという仕事のやりがいはなんですか?

人と取って代われないことだと思います。「平山真弓」という人間の生活や、服や物の選び方にフィーチャーいただく度に、本当に有難く思います。悩んだ20代を経て、自分の経験や人間性を面白がってくれたり、もっと知りたいって言ってくれる人がいることが、すごく嬉しいです。
SNSでも、なにを受け取ってくれたのか、「平山さんに元気をもらった」「きっかけになりました」とダイレクトメッセージをいただいたり。そういう積み重ねによって、迷い悩んだ日々も、この容姿も、すべて含み込んでこその「私」だと思えるようになりました。

母になり、生活のすべてが「On」に

現在モデルとしての活動をお休みして、子育てに専念している平山さん。
とはいえ、子育てする姿もブログやSNSを通して、多くの女性が注目しています。
そんな平山さんは毎日どんなスケジュールを過ごし、暮らしにおいてどんな心がけをしているのでしょうか?

お子さんが生まれてからの日々……現在の平山さんの「On」と「Off」について教えてください。

モデルのお仕事をしているときは、撮影が「On」、プライベートが「Off」と切り分けられていました。
でも、この子が生まれてからは、常に目が離せないという意味でプライベートも「On」になりましたね。だからこそ、いかに「On」の時間を楽しめるか、テンションを上げていけるかということが重要だと思うようになりました。食事を楽しむために、お気に入りのナイフとフォークを買うとか、お気に入りのニットを着るとか。そういう自己満足がどれだけ自分を支えてくれるかということを思い知りましたね。


「On」を楽しむためのアイテムはありますか?

手元の清潔感は大切にしているので、クリアネイルは欠かしません。あとはお化粧をする暇がないときでも、せめて口紅を塗ること。雑誌のメイク企画で出会ったTHREEの口紅は発色はよく、それでいてナチュラルなカラーなので女心を上げてくれます。
少し疲れている時や、「女らしさ」を回復したい時はアライアの香水を。毎日が戦なので、自分の“女感”を取り戻したい時にひと吹き。気持ちが一気に華やぎます。
毎日持ち歩いている3種の神器は、ささっと身だしなみを確認するための「手鏡」、日焼け対策+子育て中は薄化粧の日も多いので「サングラス」、家でも外でも絶対に必要な「赤ちゃんのガーゼ」です。


息つく間もない中で、自分の気持ちを高められるものを知っていることは、とても大切なんですね。1日のスケジュールはどういう流れになりますか?

今の生活の中に「Off」があるとしたら、子供が寝ているときですかね。湯船に浸かったり、ブログを書いたり、デカフェのコーヒーを飲んだり。朝はコーヒーを飲んだ瞬間から「On」になります。

1日のスケジュール

自分だけの幸せの「軸」を知っているひとへ

ひとりの女性として、母として、なにより人間として。
山あり谷ありの日々の中で、たどり着いた答えとは? 

大切にしているルーティンや生活の習慣はありますか?

「しっかり取り入れて出す!」ことを大切にしているので、腸の健康には気をつけています。正直、ポテトチップスや甘いケーキも好きですよ。モデルといえば、毎日2リットルお水を飲んだり、毎朝スムージーを飲んだりしていると思われがちですけど(笑)。
それよりも、食べ過ぎたら胃腸を休ませるよう心がけたり、食べた分を出せる体質であれるように、良質な油や発酵食品を摂るほうが重要だと思います。オリーブオイルはエキストラヴァージンオイルを選び、お菓子作りにはココナッツオイルを使用したり。継続的に取り入れているのは甘酒と塩麹。甘酒はそのままはもちろん、牛乳と割るのもおすすめ。塩麹は鶏肉や豚肉を漬けこむのに使用することが多いですね。
お化粧品もデパートの高価なものは買わないです。毎日続けられるようにドラッグストアのパックを活用するようにしています。


お話を聞いて、平山さんの魅力は“自然体”であることだと思いました。改めて、人生において重要なことはなんだと思いますか?

自分の幸せ軸を自覚すること。自分自身20代のときは「幸せ軸」がわからず右往左往してしまいました。幸せ軸を知ることで、必要以上に多くを望まなくなりました。先ほどお伝えした自分の気持ちを高めてくれるアイテムや行動だって、そう。自分の「幸せ軸」や「好き」に基づいて、人や仕事、住む場所や物をちゃんと選ぶといいと思います。
今、バリバリ仕事をしてる人も、主婦の人も、女性の人生に悩みは尽きない。でも、自分の「軸」や「好き」がわかっていれば、どんなに苦しい時も、自分で自分を助けることができると思います。


最後の質問です。今、なにか夢や野望はありますか?

子供が生まれて、少し心境が変わってきています。いつの日か、養護施設や児童福祉など子供たちをサポートする仕事に携わりたいなと思い始めています。これからも、人の縁に導かれながら、予測不可能な人生を楽しみたいと思います。

1. 本当の気持ちをごまかさず、口に出す

2. 自分の「幸せ軸」「好き」を自覚する

3. 幸せ軸に沿って、人や場所、物を選ぶ

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