プロに教わる時短お掃除

キッチン編③ シンク Vol.3

仕事に家事に育児と忙しい毎日のなかで、ついつい後回しになってしまいがちなのが、家の掃除。ピカピカの状態をキープするには、どのくらいの頻度で、どのような方法で掃除すればよいのでしょうか。気づいたときにパパっとできて、すぐにきれいになる「時短おそうじ」のコツを、日本清掃収納協会会長の大津たまみさんに教えてもらいました。今回はキッチン編の第3弾として、シンクの掃除方法を紹介します。

教えてくれたのは… 大津たまみさん
日本清掃収納協会会長。年間200本以上の講演のほか、テレビなどで片付けや掃除法を伝えている。(株)アクションパワー取締役会長。(一社)生前整理普及協会代表理事。清掃収納マイスター1級認定講師。
 

シンクの汚れの落とし方

シンクにはさまざまな汚れが付着していますが、アルカリ性の重曹で落としましょう。
ガスコンロ同様、使用するたびに掃除しましょう。

<用意するもの>
☑重曹
☑不要なデニム生地(なければフリース生地)
☑酢(もしくはクエン酸)
☑使い古した歯ブラシ
 

汚れが気になる部分に重曹をふりかけて、濡らしたデニム生地で磨きます。ステンレスは製造工程で研磨され、細い線上の模様(ヘアライン)が入っている仕上げが一般的なため、模様に沿って拭いていきましょう。一定方向に拭くことで力が均等にかかり、汚れを効率よく落とすことができます。カーブの部分は汚れが残りやすいため、重曹でしっかりと研磨します。蛇口はスポンジのやわらかい面で拭くとよいでしょう。汚れを落としたら拭き上げをしましょう。シンクを使う前に「水養生(みずようじょう)」をすることで水の膜ができ、新たな汚れをつきにくくします。
 

ちなみに、今回はステンレスシンクを掃除しましたが、人工大理石の場合も基本的には同様の方法でOK。ステンレスのように拭く方向に気を遣う必要がなく、より簡単にお手入れできるでしょう。

Before

After

Before

After

ヌメヌメ汚れも触らずスッキリ! 排水口の汚れを落とす方法

排水口の回りに重曹を100gほどふりかけ、その上から酢200mlをかけます。すると重曹と酢が混ざり合って、二酸化炭素の泡がシュワシュワと発生。スポンジやブラシでは届かないところまで行き渡り、隅々の汚れが浮かび上がります。酢は、水200mlにクエン酸小さじ1杯を混ぜたクエン酸水でも代用可能。仕上げに、いらなくなった歯ブラシでブラッシングをすればスッキリきれいになります。
 

<ここがポイント>
1.ステンレスシンクは模様に沿って一定方向に拭くとキレイ
2.使う前に水をかける「水養生」で汚れが付きにくく!
3.排水口汚れは重曹+酢でスッキリ落とす
 

必要なのはこれだけ! シンク・排水口おそうじアイテム

最後に、シンク・排水口掃除に必要なアイテムのおさらいです。
重曹とデニム生地、酢、使い古した歯ブラシを用意しましょう。歯ブラシはそのままでも利用できますが、排水口のごみ受けを洗いたいときには、4本の歯ブラシをガムテープでまとめた「スピードアップ歯ブラシ」(左下)を作ると便利。写真の状態で使用すれば広範囲を一気に掃除できますし、ブラシ部分が外側になるように丸く束ねれば排水口の側面についた水アカのような細かい部分も掃除ができます。酢はクエン酸で代用することも可能。そのほか、蛇口の汚れを落とすためのスポンジもあると便利です。
 
シンクのおそうじ方法から汚れを付きにくくするちょっとした工夫まで、毎日の習慣にしたいですね。次回の「プロに教わる時短おそうじ」は、浴室編・第1弾として、床・小物類の掃除方法を紹介します。

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