プロに教わる時短お掃除

キッチン編② ガスコンロ Vol.2

仕事に家事に育児と忙しい毎日のなかで、ついつい後回しになってしまいがちなのが、家の掃除。ピカピカの状態をキープするには、どのくらいの頻度で、どのような方法で掃除すればよいのでしょうか。気づいたときにパパっとできて、すぐにきれいになる「時短おそうじ」のコツを、日本清掃収納協会会長の大津たまみさんに教えてもらいました。今回はキッチン編の第2弾として、ガスコンロの掃除方法を紹介します。

教えてくれたのは… 大津たまみさん
日本清掃収納協会会長。年間200本以上の講演のほか、テレビなどで片付けや掃除法を伝えている。(株)アクションパワー取締役会長。(一社)生前整理普及協会代表理事。清掃収納マイスター1級認定講師。
 

ガスコンロの汚れの落とし方

レンジフードと同様、酸性の油汚れを、アルカリ性の重曹水で中和させて落としましょう。IHコンロの場合も同様です。ただし、ホーロー製の場合は重曹が付着することにより黒ずみや変色する可能性があります。事前に取扱説明書をよく読んでから試してください。
油汚れは時間が経つほど落ちにくくなるため、使用するたび、完全に冷える前に掃除することを心がけましょう。
 

<用意するもの>
☑ホット重曹水(40〜42℃のお湯1Lあたり重曹50gを溶かしたもの)
☑ラップ
☑キッチンペーパー
☑使い古した歯ブラシ
☑ごみ袋

1.パーツをつけおきする

バーナーリング・排気口カバー・五徳(鍋などをコンロに置くときに支える金具)を取り外し、「ホット重曹水」を入れた洗い桶に15分程度つけます。洗い桶はごみ袋でも代用が可能です。

2.トッププレートの汚れを落とす

つけ置きをしている間に、トッププレートの汚れを、重曹水をつけたラップで落としていきます。汚れがひどい場合は、重曹水を含ませたキッチンペーパーを使い、湿布をするように貼り付けてしばらく時間をおきます。その後、ラップを丸めて、クルクルと動かして汚れをこそげ落とします。水拭きをして、最後は乾いた布で拭き上げます。

3.歯ブラシやスポンジで汚れを落とす

15分ほどつけおきした五徳などのパーツを、やわらかい歯ブラシやスポンジを使って汚れを落とします。最後は水洗いをしてしっかりと乾かしましょう。

Before

After

こんなにキレイに! 魚焼きグリルのお手入れ方法

魚焼きグリルは、グリル扉、グリル皿、グリル焼き網、グリル皿受けに分解が可能です。火傷防止のため、作業はグリルが冷えてからスタート。油汚れは熱を加えたほうが落ちやすいため、40~42℃のお湯1Lに対し大さじ3杯の重曹を溶かして15分程度つけおきします。シンクで直接つけおきをすると、お湯の温度が下がって効果が半減してしまうため、お湯をはったごみ袋などでつけこみましょう。ごみ袋を段ボールに入れれば、保温性が高まってより汚れが落ちやすくなります。
グリル焼き網の凸凹についた汚れなどは取れにくいため、メラミンスポンジでこそげ落としても◎。
写真の魚焼きグリルは10年以上使用し、油汚れがこびりついていましたが、重曹の力だけで焼けた跡以外はスッキリ。グリル扉ガラス越しに魚が焼ける様子を確認できるようになりました。
 

Before

After

After

<ここがポイント>
1.ガスコンロの部品は「重曹水」につけおきが効果的
2.トッププレートは重曹水をつけたラップを丸めてこすって落とす
3.魚焼きグリルは分解し、お湯につけこむと汚れ落ちアップ
 

必要なのはこれだけ! ガスコンロおそうじアイテム

最後に、ガスコンロ掃除に必要なアイテムのおさらいです。
重曹と重曹水を入れるスプレーボトル、ラップ、使い古した歯ブラシ、ごみ袋を用意しましょう。ラップはスポンジなどと異なり、重曹の粒子が繊維に入り込まないため、効率よく汚れを落とすことができます。ラップは、レンジ加熱の際に使用したラップでも十分です。捨てる前に、掃除に活用しましょう。そのほか、汚れがひどい場合のために、キッチンペーパーや五徳をつける洗い桶もあると便利です。
 
ガスコンロも魚焼きグリルも、重曹水につけおきをすることで汚れを落としやすくなります。ぜひ試してみてください。次回の「プロに教わる時短おそうじ」は、キッチン編・第3弾として、シンクの掃除方法を紹介します。

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