プロに教わる時短お掃除

2021.07.01

vol.9 物に付着したウイルスを除去する方法

新型コロナウイルスの感染拡大以降、外出自粛や在宅勤務など「おうち時間」が増えています。家にいる時間が増えれば、今までは気づかなかった汚れも気になってしまいがち。感染症予防を意識した掃除の方法も気になります。気づいたときにパパっとできて、すぐにきれいになる「時短おそうじ」のコツを、日本清掃収納協会会長の大津たまみさんに教えてもらいました。今回は物に付着したウイルスを除去する方法を紹介します。
教えてくれたのは… 大津たまみさん
日本清掃収納協会会長。年間200本以上の講演のほか、テレビなどで片付けや掃除法を伝えている。(株)アクションパワー取締役会長。(一社)生前整理普及協会代表理事。清掃収納マイスター1級認定講師。

家の中に細菌やウイルスを持ち込まないために

外出中はマスクや消毒をしてどんなに気を付けていても、接触や飛沫によりウイルスに感染するリスクがあります。日常生活レベルで付着した細菌やウイルスを家に持ち込まないようにするには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
衣類に付着した細菌やウイルスは基本的に、洗濯をすれば除去できます。しかし、アウターやマフラー・手袋などを、使用する度に洗うことは現実的ではありません。そのため、室内にはできるだけ持ち込まず、玄関、もしくは玄関の外でウイルス除菌スプレーを使用した後、SIC(シューズ・イン・クロゼット)などがある場合はそちらに置くか、コートかけを用意するよう心がけましょう。ハンガーがあると便利です。
また、くしゃみを浴びた場合など、明らかにウイルスが付着した可能性がある場合は、洗濯表示を守って洗濯をしてください。

アウターには、ウイルス除菌スプレーを使用しましょう。

玄関にコートかけやハンガーを用意しましょう。

アウターに付着したウイルスを取り除く方法

vol.8の記事 ウイルスとは~手・マスクの洗い方の基本~(https://www.meiwajisyo.co.jp/club/kurashi/osouji-professional/467/)で紹介したように、新型コロナウイルスのような「エンベロープ」という膜で覆われたウイルスに関しては、膜が熱に弱いという特徴があります。膜がなくなれば、ウイルスは人にくっつくことができません。洗える衣服はお湯で洗うことで、ウイルスを取り除くことができます。最近は、高温で洗えるタイプの洗濯機も販売されています。また、乾燥機の熱も有効なため、乾燥機にかける方法もおすすめです。

アウターを手洗いする方法

カーディガンなど手洗いが可能なものは、80度以上の熱湯に漬け置きをしてから洗うことで、ウイルス対策ができます。なお、コートやブルゾン、ジャケットなどすぐに洗うことが出来ない衣類は、ウイルスに効果があるスプレーを噴霧します。日焼けをしないように気をつけながら、天気のいい日に短時間外で干す、もしくはドライクリーニングに出す方法も効果的です。

<用意するもの>
☑たらい(耐熱タイプのもの)
☑手洗い洗剤(お湯2Lに対し0.4ml
☑ゴム手袋
☑塩素系漂白剤(水2Lに対し、30ml程度)
1.まずは、80度の熱湯に衣類を10分漬けます。
2.お湯が冷めてから、手洗い用の洗剤で手洗いをします。

 

 

3.汚れが気になる場合は手袋を着用し、塩素系漂白剤を溶かした水に10分ほど漬けてから洗いましょう。

手元の荷物に付着したウイルスや細菌を取り除く方法

バッグやスマートフォン、メガネといった手元の荷物に付着したウイルスや細菌は、濃度70%以上のエタノールを使用します。ただし、革製品や合皮製品などは、エタノールが付着すると化学反応を起こし、色が抜けてしまったり、白くなってしまったりするリスクがあるので、専用の製品を使用しましょう。

スマートフォンのウイルスや細菌を取り除く方法

パソコンやスマートフォンはケーブルを外し、電源を切ってから、メガネ拭きのようなタイプのマイクロファイバークロスにエタノールを吹き付け、コの字が連なるように拭いていきます。サイドを拭き忘れがちですが、よく触る場所なのでしっかりと拭きましょう。また、盲点となりがちなのがスマホケースです。拭きもらしのないよう、一旦外して忘れずに拭きましょう。

ちなみに、ティッシュは細かいくずが発生する可能性があり、ウイルスや細菌を広げてしまう原因となります。また、皮脂などの脂汚れを伸ばしてしまい、きれいに拭き取ることができません。マイクロファイバークロスのような、繊維が細かくやわらかい布製品でのお手入れがおすすめです。

※エタノールは引火しやすいため、火の近くで使わないこと、可燃性の蒸気が発生する恐れがあるため使用時には換気をすることを忘れずに。また、使用前には目立たないところで試し、色落ちなどがないかをチェックしてから使い始めましょう。※特定の細菌やウイルス対策に関しては、厚生労働省やNITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)で最新の情報をご確認ください。

<用意するもの>
☑エタノール(エタノール濃度が70%以上のもの) 
☑マイクロファイバークロス

スマートフォンは表面だけでなく、サイドやカバーも外してしっかりと拭きましょう。

ティッシュは、ウイルスや細菌を広げてしまうため、使用を控えましょう。

<ここがポイント>
1. アウターに付着したウイルスや細菌はウイルス除菌スプレーで除去

2. 洗える衣服は80度の熱湯に漬け置きでウイルス対策を
3. スマートフォンは繊維が細かくやわらかい布製品でお手入れ

いかがでしたか? 身につける衣服や毎日のように持ち歩いている小物を清潔に保ち、感染症予防に努めたいですね。次回の「プロに教わる時短おそうじ」は、ウイルス対策を意識した掃除方法を紹介します。

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