おうちトレーニング

パソコンやスマホの見過ぎが原因?!全身の不調に影響する眼精疲労解消のポイント vol.51

新型コロナウイルスの影響で近年、テレワークやプライベートでのおうち時間が増えたことにより、SNSや動画コンテンツの視聴時間が増加傾向にあります。スマートフォンやパソコンを見ている時間が長くなると、その分目に負担がかかるため、眼精疲労に繋がりやすくなります。眼精疲労は「目が疲れているだけ」と勘違いしてしまいがちですが、その影響は目だけではありません。実は肩や首のこり、頭痛、さらに集中力の低下といった症状も眼精疲労が原因で起きている可能性があります。今回は眼精疲労から引き起こされる身体の症状と解消法を解説していきます。

眼精疲労とは

眼精疲労は、スマートフォンやパソコンの長時間使用のほか、エアコンの風や紫外線などの外部からの刺激によって目に大きな負担がかかることで起きる症状です。ただの目の疲れとは違い、休息や睡眠をとっても症状が改善しにくいのが特徴です。

眼精疲労の症状として

・目の奥の痛みや重さ
・目の乾燥感やかすみ
・眼球の充血
・まぶたが痙攣する
・最近視力が落ちた

といった目に現れる症状もあれば、

・肩こりがひどく、肩の張りが気になる
・頭痛・偏頭痛を感じる
・頭が重く圧迫感がある
・後頭部・首の後ろに痛みや張りを感じる
・目頭や鼻の付け根に圧迫感がある
・倦怠感などの全身の不調
・イライラする

など、身体や精神面に不調が生じることもあります。

眼精疲労の主な原因

前述でもお伝えしている通り、眼精疲労の主な原因はスマートフォンやパソコン等の長時間の使用です。長い時間液晶ディスプレイを見ると、目の周りの筋肉が緊張状態になるため、目の疲れや頭痛、肩こりなどの症状(VDT症候群:Visual Display Terminal syndrome)が起こりやすくなります。ゲームやSNSの閲覧はもちろん、現代では学校や塾などでもパソコンやタブレットを使った学習が増えてきているため、眼精疲労は大人だけではなく子供も発症する症状です。子供は症状を自覚しづらく、無意識のうちに目を使い過ぎている可能性があるため注意が必要です。

眼精疲労が全身に与える影響

眼精疲労は、目の緊張が首や肩の筋肉に影響を与えてしまうため、頭痛や肩こりを引き起こす原因になります。目には自律神経が通っており、首と肩にも直接繋がっているため、目の不調が起きると首や肩にもダイレクトに症状が現れやすくなります。それにより首や肩の筋肉の持続的な緊張状態が続くと、頭痛や肩こりだけではなく、ストレートネックや巻き肩、猫背を引き起こす原因となり、結果として姿勢が歪みやすくなります。姿勢の乱れは集中力の低下を招くため、仕事の生産性や学力の低下にも繋がってしまいます。他にも、夜寝る直前までスマートフォンを見ると、スマートフォンから出るブルーライトの影響によって脳が昼間だと勘違いをして睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制してしまうため、体内時計が乱れて睡眠の質が低下してしまうなど、眼精疲労は目の疲れだけではなく、身体のさまざまな部分で不調を引き起こしてしまいます。

眼精疲労解消のためのエクササイズ

眼精疲労解消のためには、目のピントを合わせるための筋肉や目を動かす筋肉をほぐして、目の周りの血流を促進させることが重要です。さらに首肩周りの血流を促進させることも眼精疲労解消に効果的です。今回は座ったまま実践できる眼精疲労解消エクササイズを3つご紹介します。

眼球運動エクササイズ

■効果 

内眼筋のストレッチ、眼輪筋のストレッチ

■手順

1.目を大きく開きながら、おでこを上に引き上げます。

2.頭の位置を動かさずに左を見ます。

3.瞼の上をなぞる様に目を左から上へ動かします。

4.3の状態から目を右へ動かします。

■セットの目安

2~4の動作を左右1回ずつ行うことを1セットとして10セット行いましょう。

■ポイント

目を大きく見開いて、白目になるくらい大きく目を動かしましょう。

遠近左右運動エクササイズ

■効果

 目のピント調整、内眼筋のストレッチ

■手順

1.顔の5センチくらい前に親指を立て、両目で指を10秒見つめます。

2.肘を伸ばして指を10秒見つめます。

3.顔の30センチくらい前に親指を立て、目で見えるギリギリの範囲まで親指を右に動かし、指を両目で追います。

4.3と同じように、目で見えるギリギリの範囲まで親指を左に動かし、指を両目で追います。

■セット数目安

1~2の動作と3~4の動作をそれぞれ5セットずつ行いましょう。

■ポイント

頭を動かさずに、目だけを動かしましょう。

肩・肩甲骨エクササイズ

■効果

 肩と肩甲骨の安定性、首の筋肉(板状筋、僧帽筋)のストレッチ、胸の筋肉(大胸筋、小胸筋)のストレッチ

■手順

1.右手を左脇腹に添え、左の手の平を真正面に向けて脇を締めたら、肘を90度に曲げて左へ肩を回します。

2.左手で拳をつくり、親指を90度にしてグッドの形を作ります。肩を落として肘を下方に押します。

3.肘を下方に押したまま、肘を伸ばしていきます。

4.肘腕を伸ばして、肩周りに引っ張られる感じがしたら頭を腕と反対方向に倒し、首の筋肉を10秒伸ばします。

■セット数目安

1~4の動作を左右1回ずつ行うことを1セットにして5セット行いましょう。

■ポイント

3で手を伸ばしていく時に、手の位置が肘よりも下がらないように注意しましょう。

まとめ

いかがでしょうか?眼精疲労は、パソコンの使用頻度が高いオフィスワーカーだけの問題ではなく、SNSやゲーム、学習用タブレットなどを使用する小中学生も発症する人が増えてきています。今回ご紹介したエクササイズを、ぜひ家族みんなで1日1回行っていきましょう。目の健康だけでなく心の健康のためにもこまめな目のケアを習慣にしてみてください。

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