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眠りのマメ知識

「睡眠は大事」ということはなんとなく分かっていても、
眠りについて“習った”経験のある方は少ないのではないでしょうか。
実は、先進国の中でも、眠りについて改まって学習する機会がないのは日本だけだといわれています。
「子供のお弁当を作るのに毎朝4時起き…」「通勤時間が長くて帰宅が夜中になってしまう…」、そんなときどうすればよいのか。
睡眠の仕組みを知って、仕事も子育てもプライベートも、より充実したものにしましょう。

自分に合った睡眠をつくろう!

睡眠は、私たちの体に備わっている3つの生体リズム、「メラトニンリズム」「睡眠―覚醒リズム」「深部体温リズム」によってつくられています。毎日の生活の中で、この3つのリズムを整えるには「起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢をよくする」こと。この4-6-11睡眠の法則を活用しましょう。

4-6-11睡眠の法則を利用しよう

起床から4時間以内に光を見る
メラトニンリズム

光を見る、とは窓から1メートル以内に入る、と覚えてください。脳は、光が当たるとその16時間後に眠くなるという仕組みをもっています。照明がついた状態の部屋の明るさは500ルクス(明るさの単位)。脳がリズムをスタートするには、1,500ルクスが必要なので、窓から1メートル以内に入らないと、夜にきちんと眠くなるリズムがつくられません。
 
起床から6時間後に目を閉じる
睡眠―覚醒リズム

私たちの脳は、起きてから8時間後に眠くなります。その少し前の、起きて6時間後あたりに、できれば30分、忙しい時は1分でも構わないので目を閉じてみましょう。こうすると、午後も頭がシャキッとします。
 
起床から11時間後に姿勢をよくする
深部体温リズム

一番やってはいけないことは、夕方に眠ること。夕方は、深部体温という内臓の温度が最も高くなり、ここで体を動かして体温が上げられれば、夜の睡眠はぐっと深くなります。

子供が朝、自分で起きてこられるためには

まず注意したいのが、ベッドでの読み聞かせ。脳は「場所と行為」をセットで記憶するので、ベッドで読書をすると、「ベッド=読書」と記憶してしまい、睡眠の質が悪くなります。読み聞かせはリビングで行い、眠くなってきたら本を置いて寝室へ。これで、ベッドに入れば眠れるようになります。

子供は、大人より光に強く影響を受けやすいので、「朝」と「夜」をしっかりつくりましょう。目覚めたら窓から1メートル以内に連れていくこと。お子さんが眠っていても、抱っこして窓際に行き、「朝」をつくる。そして、夜リビングでは使っていない照明は消して照度を落とすなど、脳に「夜」をつくれば、すんなり眠れて、自然に朝起きられるようになります。

夜遅くても成長ホルモンは出る!

成長ホルモンは午後10時~翌午前2時までしか出ないというのは昔の話。成長ホルモンは時間でなく、深部体温が下がることによって増えます。深部体温をしっかり下げれば、夜中の3時に眠っても成長ホルモンは出るのです。

深部体温をしっかり下げるには、「頭を冷やして足首を温める」こと。まずは、お風呂上がりにレッグウォーマーなどで足首を温めましょう。すると、足の裏から放熱されて深部体温が下がります。靴下では放熱しないので、レッグウォーマーや先を切った靴下がよいでしょう。
次に、眠るときには、耳から上の頭を冷やしてみましょう。保冷剤や冷凍したタオルを枕の上半分に敷いて眠れば、脳の温度が下がって、眠りが深くなります。

出張先でもしっかり眠れるビジネスホテル快眠術

ビジネスホテルでもしっかり睡眠がとれる術を習得しておきましょう。ほとんどのホテルがベッドからテレビを見る設計になっています。
これでは脳は「ベッド=テレビ」と記憶してしまうので、椅子に座ってテレビを見るようにしましょう。ベッドの上からは絶対に見ない! と一線を引くことで、「ベッド=睡眠」という記憶がつくられます。また、レッグウォーマーや保冷剤を持っていき、普段通りに深部体温が下がるようにサポートするのもよいです。

連泊するなどして生活リズムが狂いがちなときに注意したいのは、しっかりと朝日が得られないこと。目覚めたら室内のカーテンを開けたり、朝食に行くまでの間にホテル内の窓辺などで脳に光を届けましょう。これで、夜にしっかり眠くなるリズムがつくられます。

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