おすすめ書籍のご紹介

おすすめ書籍のご紹介 Vol.9

いざ行かん、グルメ探訪!

孤独のグルメ 巡礼ガイド

個性派俳優の松重豊が演じる主人公・井之頭五郎が街の食堂にふらりと入り、ただひたすらおいしそうに食べるだけのシンプルなストーリーで、グルメドラマブームの火付け役となった深夜ドラマ「孤独のグルメ」(テレビ東京系)。このドラマで登場した個性的な飲食店の中から、さらに厳選したお店を紹介しているのが本書です。原作者である久住昌之氏による“心に残るあの店”や、松重豊氏が語る撮影秘話などのインタビューが盛り込まれた贅沢な内容。ドラマファンならずとも必読の一冊といえるでしょう。

書籍情報
タイトル:孤独のグルメ 巡礼ガイド
編集:週刊SPA!編集部
出版社:扶桑社
価格:¥907円+税

ピックアップコラム

ページをめくれば、かどやの「生ワサビ付わさび丼」を皮切りに、視聴者のお腹をグゥと鳴らした名店の品の写真が大きく掲載。 「この音だ。ようやく食べる肉が鳴き出したぞ。この匂い…、たまらん」「うまい刺身にわさびじょう油で白いメシ。完璧完璧。魚が新鮮。もうそれだけでいい」など、胃袋をくすぐる五郎のセリフが添えられており、読めば読むほどお腹がすいてきます。

ドラマ放送中は、ファンに“夜食テロ”とまで言わしめた作品ですが、この本もまさに“事件級”の衝撃。体の底から食欲が湧き上がり、居ても立ってもいられなくなるかもしれません。そうなってしまったら、本書を片手にお店を目指して出発しましょう。ただしその料理がどれだけおいしくても、はしゃがず騒がず、黙々と食べ続けるのが“五郎流”であることをお忘れなく。

NHKサラメシ あの人が愛した昼めしの店

「昼どき」という限られた時間の中で、午前中の頑張りをねぎらい、午後からの英気を養うための“ランチ”には、その人の生き様がよく表れるような気がします。本書は、そんなランチにスポットを当て、今は亡き著名人が堪能した極上ランチとともに、店や味にまつわるエピソードを34人分収録している一風変わったグルメ本です。紹介されているのは、十二代目・市川團十郎や相米慎二、淀川長治、本田美奈子など、時代を駆け抜けた各界のスターや文化人が通いつめた店と、惚れ込んだ味。“ランチ”という短い休息で見せた素顔から、食や仕事へのこだわり、ひいては人生への思いまでもが浮かび上がってきます。

書籍情報
タイトル:NHKサラメシ あの人が愛した昼めしの店
編集:NHK「サラメシ」制作班
出版社:主婦と生活社
価格:¥1,000円+税

ピックアップコラム

昭和の名優・勝新太郎が愛したのは、東京・広尾にある洋食店「コニシ」のハンバーグ。ひき肉にたっぷりのタマネギ、香辛料を使わないシンプルな味付けのハンバーグに、30年継ぎ足してきたデミグラスソースをかけた一皿を、お気に入りの席に座り、もぐもぐとゆっくり味わっていたそうです。このエピソードを知ると、会ったことのない名優のランチ風景が思い浮かび、彼の人柄に触れたような気持ちになるから不思議です。

旅に出たくなる 食の地図

帝国書院の「旅に出たくなる」シリーズ第5弾となる本書は、日本の食文化をひとまとめにした図鑑のような一冊。北海道から沖縄まで、各地のご当地料理が鮮やかな写真とともに紹介されています。栃木の「宇都宮餃子」や愛知の「味噌煮込みうどん」といったおなじみはもちろん、長野の「すんき漬け」、大阪の「船場汁」、愛媛の「いもたき」など、これまであまり取り上げられてこなかったディープなふるさとの味まで紹介されており、まだまだ知らない魅力が眠る地方の奥深さに驚いてしまいます。また各県のご当地アナウンサーが、それぞれの「自慢の一品」を地域の言葉で紹介。方言の温かみも手伝い、皆さんのソウルフードへの愛情がひしひしと伝わってきます。


書籍情報

タイトル:旅に出たくなる 食の地図
編集:帝国書院編集部
出版社:帝国書院
価格:¥2,000円+税

ピックアップコラム

なんといってもこの本の面白さは“地図”。ページの半分ほどのスペースを使って大きく描かれた地域の地図には、線路や自動車道まで詳細に記されており、小学生のころ地図帳を開いてワクワクしていたあの日の気持ちがよみがえることでしょう。インターネットの普及によって、世界中どこからでも物が届く時代にはなりましたが、旅がもたらす体験の価値は変わりません。

中でも“食”は、旅に出るための大きな目的のひとつ。ふるさとの味は、実際に足を踏み入れたその土地で食べた方が格別においしいはずです。「次の旅先はどこにしよう」と迷いながら本書を開けば、より一層楽しめることでしょう。

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