住まいコーデ

『片付け』から変える、暮らしごこち

「片付けたくても、一体どこから手を付ければいいのか・・・」「頑張って片付けたけど、すぐにもとに戻ってしまう」など、片付けに対して苦手意識を持っている方も多いのでは?でも、片付けることでお部屋の中がキレイになるだけではない、もっといいことが訪れるとしたら。片付け収納アドバイザーの新倉暁子さんに“自分らしい片付けの見つけ方”をおうかがいしました。

どんなふうに暮らしたい?

早く手を動かして、ごみ袋片手に“断捨離”的なことをしたい気持ちになりますが、ちょっと待ってください!ただ漠然と「なんだかゴチャゴチャしている」「おしゃれな部屋にしたいな」と片付けてみても、「じゃあ、どうすれば???」「どこから手を付ければいいの?」という片付け迷子になってしまいます。
まずは自分の気持ちに耳を傾けてみましょう。「どうなったら幸せか」「どんなふうに暮らしたいか」「一日のなかで、どんな時間を大切にしたいのか」など、紙に書き出してみてください。
 
・15分でいいからお茶を愉しむ時間が欲しい
・些細なことでイライラしない自分でいたい
・朝食は家族で揃って食べたい
・子どもと向き合う時間が欲しい
 
きれいな言葉に置き換えなくても思っていること何でもOKです。紙に書き出すことで、頭の中が整理されて自然と自分が気になっているコト、モノが明確になってきます。その中でよく出てくる場所、大切にしたい時間を創り出すために片付けるべき場所がハッキリしてくると思いますよ。

「ひとりよがりの片付け」は続かない

毎朝、「〇〇どこ~?」「△△無いよ~。出して!」なんて言葉が飛び交っていたりしませんか?「も~、時間が無いのに~!」とみんなイライラしてしまったり・・・。
片付けはひとりでは上手く行きません。家族全員で「自分の気持ち」「相手の気持ち」を共有しましょう。
 
初めは「書き出し」て「話す」こと
片付け前、紙に書き出す「自分の気持ち」を相手に伝え、整理し、「相手の気持ち」も教えてもらいましょう。意外にこんなところを不便に感じていたんだ、という発見もあるかも知れません。
 
「モノの住所」を決めて、みんなで共有
『これはいつもここ!』とみんなで決めラベリングしたら、「〇〇どこ?」と聞かれることもなくなりますよね。小さいお子さんがいるご家庭では、お子さんが元に戻しやすいように配慮したり、高さや場所など、よく使う人や片付けが苦手な人に合わせて住所を決めておきましょう。
 
また、ご家族それぞれが個人で管理するスペースを区切って自分たちで管理してもらうのも、いいかもしれません。たとえばお子さんのおもちゃであれば、お気に入りのカゴを用意して「大切なおもちゃは、ここに入れようね」とルールを決めると自分から片付けるようになります。このときカゴの中が整理されているかまでは干渉しないことが大切。カゴに入れてくれるだけでラッキーくらいの気持ちでおおらかに見守りましょう。

「片付け=断捨離」とは限りません

「片付けってモノを捨ててスッキリさせること」と思われがちですが「いま必要ないモノは即刻捨てなさい」というわけではありません。ここではクローゼット内の服を例に手順を見てみましょう。

【STEP1】
クローゼットの中にある服を全部出してみる。奥に入っているものまで残らず出してみると
「こんなにたくさん入っていたんだ」と気づきます。
  
【STEP2】
服については4つの分類で仕分けしてみましょう。
 
①好きで着ている
②好きではないが、着ている(スーツなど、仕事で着なければならない服)
③好きだけど着ていない
④好きではなく、着ていない
  
【STEP3】
①②は比較的着用頻度が高くなります。収納場所も生活リズムを考え取り出しやすく元に戻しやすい位置を意識して収納しましょう。
悩みがちな③は実は一番膨張しがちです、思い入れが強く大切な衣類か、単にもったいない、もしかして着るかも? とあいまいな理由で取っておいている洋服なのかまず判断をします。
そしてあいまいな理由で残している洋服は本当に着るのかどうか今一度決断をするのです。
判断する際に、「着てみる」ことをおすすめします。今の自分に似合っているか、その服を着て楽しくお出かけできるかが判断のポイント。「似合ってないけど、手放したくない!」と思うならリメイクしてみては。
④は、捨てるだけではなく、譲ったりリサイクルしたりして手放しましょう。

服でもキッチンの食器でも食材の買い置きでも、「何がどれだけあるか」把握できるかどうかが大事なことです。引き出しの奥を見てみたら「あ、こんなところに買い置きが・・・」ということでは無駄な買い物をしてしまうことになります。モノがあふれる原因にもなりますね。ひとつの置き場所のスペースを超える量、自分が把握できない量になったら「いまの自分に必要なものか」を考えるタイミングです。

すぐに実践できる片付けテクニック

<セット収納>
セットで使うことが多いものを近くに置いておく収納方法です。
ティッシュのそばにゴミ箱を置く、朝食のときすぐに出して、すぐ戻せるようジャムやバターをひとつのトレーにまとめて冷蔵庫に入れておくなど。新聞ストックのそばにハサミと掛けヒモ、ガムテープをセットしていつでも出せるようにすることも、セット収納です。

<3の法則>
おしゃれに収納したい場合には、同じ種類のカゴなどを「3つ以上」並べるとバランスが整って見えます。お部屋のテイストに合った素材や色のものを用意すると素敵な「見せる収納」になります。収納用品だけではなく、ポスターや雑貨装飾などのインテリアディスプレイにも応用できます。
今回お話を伺ったのは…

studio cozy home 片付け収納アドバイザー

新倉 暁子さん

1975年生まれ。三重県出身。夫、小学生の息子、トイプードルと東京都中央区の2LDKマンションに暮らす。出産を機に家中モノであふれかえり、全てのことに自信をなくして行く。「変わりたい!」一心で暮らしを整えることを決意。片付け収納を学び得てモノの片付けだけでなく”暮らし全体を整える”ことが大切と捉え「ちょうどいい暮らしの提案」として個人向け整理収納サポートや執筆メディア発信などを行っている。
 
ウェブサイト http://studio-cozy-home.com/
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