「こんなとき、どうする?」~知って得する不動産コラム~

リフォームの期間はどのくらい?場所別の目安と短縮するためのコツを解説 vol.14

リフォームをする際は、工事期間の目安を知っておくことは非常に大切です。リフォーム期間が長期に及ぶと仮住まいの確保などが必要になることがあり、生活に支障をきたすこともあります。
 
この記事では、リフォーム期間の目安を部位別に詳しく解説します。リフォームを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
 

リフォーム期間の目安

リフォーム期間の目安は以下のようになります。リフォームを依頼した場合、工期がどれくらいになるかの参考にしてみてください。

フルリフォームの期間の目安

フルリフォームとは、建物の骨組みである基礎や柱、梁(はり)などを残した状態で、家を改修する工事をいいます。フルリフォームの期間は建物の種類や規模などによって異なり、ここではマンション・一戸建てをフルリフォームする際の期間の目安を解説します。

マンションのフルリフォームの期間

マンションをフルリフォームする際の工事期間は、工事着工後1~3ヵ月程度が目安といわれています。相談や打ち合わせを含めた総期間は、約3~6ヵ月程度になります。これはあくまで目安であり、実際の工期はマンションの構造や施工面積、工事の難易度などさまざまな要因によって変動します。
 
施工面積が広かったり、断熱性能向上などの工事を伴う場合は工期が伸びる可能性があるでしょう。逆に、施工面積が狭く、間取り変更や設備の交換が最小限で済む場合などは、工期が短縮できる可能性が高いです。
 
また、管理組合への申請などの手続き関係や、工事する曜日・時間帯を限定するなどして、他の住戸への騒音の影響を考慮する必要があるため、工期を延長しなければならない場合があります。
 
なお、当初の設計を変更すると工期が伸びる可能性が高くなるため、事前の計画と設計の徹底が重要になってきます。事前に管理規約を確認のうえ、施工内容や工事の範囲を詳細に検討することが大切です。
 

一戸建てのフルリフォームの期間

一戸建てをフルリフォームする際の期間は、工事着工後約1~4ヵ月程度が目安といわれています。相談や打ち合わせを含めた総期間は約3~7ヵ月程度になります。これはあくまで目安であり、マンションと同様に、建物の構造や施工面積、工事の難易度などによって期間は変動します。
 
一戸建てのフルリフォームは外壁や屋根なども施工するため、専有部分のみを刷新するマンションと比べると、期間は長くなるのが一般的です。また、工事期間中の天候によっても工期が伸びることがあります。
 
なお一戸建ての場合、建物の構造や基礎の状態によって、工期が伸びる可能性があることに注意が必要です。例えば、築50年以上経過した木造住宅や、不同沈下などの問題を抱えている住宅の場合、補強工事が必要となり、工期が長くなることがあります。
 

水まわりリフォームの期間の目安

ここでは、リフォームの中でも人気が高い水まわりリフォームの期間の目安を解説します。水まわりとはキッチン、トイレ、浴室、洗面所の4点を指し、1点ずつバラバラにリフォームするよりも、まとめて行うことでトータルの工期を短縮でき、総コストも抑えられます。
 
工事の内容にもよりますが、4点まとめてリフォームする場合は2週間~1ヵ月程度、3点だと2~3週間程度が工期の目安です。

キッチンのリフォーム期間

キッチンの位置を変えずにシステムキッチン単体を交換する小規模リフォームであれば、工期は2日~1週間程度です。工事期間のうち、水道が使えなくなる時間が1~2時間程度発生します。この時間は水を止めてしまうため、洗面所やトイレが使えなくなることがあります。
 
キッチンのレイアウトは変更せず、内装変更を伴うキッチンリフォームの期間は1週間程度です。キッチン設備の入れ替えだけでなく、壁や床の張り替え、塗装なども必要になるため、小規模リフォームよりも工期は長くなります。
 
既存の場所とは別の場所にアイランドキッチンを設置するなど、レイアウトを変更するキッチンリフォームの期間の目安は2~3週間程度です。レイアウト変更の場合、給湯管や給水管、下水管の移設工事が必要になることが多く、工期が伸びることがあります。
 

トイレのリフォーム期間

便器・便座の単純な交換であれば、数時間~半日程度で工事は終わります。通常の便座から温水洗浄便座に交換する際、水道工事が必要になる場合でも、熟練の業者であれば数時間~1日程度で工事は終わるでしょう。便座だけでなく、トイレ本体を丸ごと交換する場合の工期の目安は2日程度です。
 
ただし、和式トイレを洋式トイレに交換する場合は、床の段差の解消や給排水管の移設、コンセント増設などが必要になるため、2~5日程度かかります。これらに加えて、内装工事が必要な場合のトイレリフォームは、一般的に3~5日程度が工期の目安です。
 
トイレに手すりをつけたり、扉を引き戸にするなどバリアフリー化したり、新しくトイレを新設(増設)したりする場合も、一般的に3~5日程度かかります。
 

浴室(お風呂)のリフォーム期間

浴室のリフォーム期間は、ユニットバスのバスタブのみの交換であれば1日程度で工事は終わります。ユニットバス全体を新しいユニットバスにリフォームする場合は、解体・撤去作業やユニットバス据付、給排水工事、電気工事、内装工事などが必要になるため、3~5日程度かかります。
 
壁や床がタイル張りの在来工法の浴室を、ユニットバスにリフォームする際の工期の目安は7~10日程度です。前述のユニットバス交換よりも工期が長くなる理由は、タイルや壁を壊し、床下の土台まで解体する必要があるためです。床にコンクリート基礎を打設し、配管工事が必要となるため、手間と時間がかかります。
 
なお、在来工法から在来工法の浴室へのリフォームは、工事内容によっては2週間以上かかることもあります。ユニットバスと異なり、職人がタイルを手作業で作り上げるためです。
 

洗面所のリフォーム期間

洗面所のリフォーム期間は、洗面化粧台だけを交換する場合は半日~1日程度が目安です。洗面化粧台だけの交換であれば、既存の洗面化粧台を撤去し、排水管や給水管を新しい洗面化粧台に接続し、鏡や照明を取り付けると完了するため、比較的簡単にリフォームできます。
 
洗面化粧台の交換に加え内装工事も同時に行う場合は1~4日程度が目安です。洗面化粧台を交換するだけでなく、給排水・電気工事、床や壁の補修作業、壁紙の張り替え、床の仕上げ材の工事なども必要になるため、工期は長くなります。
 
また、大工や電気工事士、内装工など複数の職人が必要であり、職人の手配に時間がかかるとさらに工期が伸びる可能性があります。
 

内装リフォームの期間の目安

内装リフォームの工期は工事の内容や範囲によって異なります。クロス張り替えは1~2日程度、フローリングの張り替えは3日程度が目安です。
 
クロス張り替えは1部屋なら職人1人で行うことが多く、ほとんどの工事は1日で完了します。2部屋以上のクロス張り替えは、1日以上かかると考えたほうがよいでしょう。壁紙の下地が悪い場合や天井が高い場合、家具などを移動させる必要がある場合は時間がかかります。
 
フローリングの張り替えは、クロス張り替えよりも工程が多く、繊細な作業が必要であるため3日程度かかります。玄関や廊下は1日半~2日程度、約6畳のリビングだと2~3日程度が工期の目安です。6畳以上の広い部屋や、フローリング張り替えに加え床暖房を設置する場合は、4~5日程度かかります。
 

間取り変更リフォームの期間の目安

間仕切りを撤去して2つの部屋をつなげる間取り変更リフォーム期間の目安は、壁を撤去するだけなら2日程度で完了します。ただし、撤去する壁の近くにコンセントがある場合、電気工事が必要になることがあり、追加の作業時間がかかります。
 
壁を撤去するだけでなく、見た目の美しさにもこだわる場合は内装工事が必要です。内装工事も含めると5~6日程度かかります。
 
一方、間仕切りを増設して1つの部屋を2つに分ける間取り変更リフォームの期間の目安は、簡易的なレール式の間仕切りであれば2日程度です。ただし、エアコンを設置するためにコンセントの増設が必要な場合や、間仕切りに引き戸を設ける場合などは追加の作業時間がかかります。
 

収納リフォームの期間の目安

玄関や床下などに収納スペースを追加する規模の小さい収納リフォームであれば、1~2日程度で完了するのが一般的です。
 
玄関収納には、カウンタータイプ、壁面収納タイプ、床から浮くように取り付けるフロートタイプ、シューズクロークタイプ(シューズインクローゼット・土間収納)の4種類があります。靴だけでなくキャリーケースやベビーカーなど、さまざまな物を収納できるシューズインクローゼットは設置に2日~1週間程度かかります。パントリー(食品庫)を設置する場合も工期の目安は2日~1週間程度です。
 
クローゼットをリフォームする際の工期の目安は、設置場所の状態や収納内容、クローゼットの大きさなどによって大きく異なります。壁面クローゼットの新設は1日~1週間程度、ウォークインクローゼットの新設や押し入れをクローゼットに変更する場合は3日〜1週間程度です。
 
屋根裏収納(ロフト収納)の工期は、一般的には1~3日程度ですが、屋根裏・ロフトを新設する場合は10~20日程度かかります。
 

外壁・屋根リフォームの期間の目安(戸建て)

外壁塗装の期間の目安は、30坪前後の総2階の戸建てだと一般的に7~10日程度とされています。これは外壁塗装のみの日数であり、屋根塗装も同時に行う場合はプラス3~4日程度かかります。したがって、外壁と屋根の両方を塗装する場合の工期の目安は、10日~2週間程度です。
 
ただし、これは天候に恵まれていたと仮定した場合の工期の目安であり、雨天の場合は作業ができないため、工期が伸びてしまいます。そのため、最低でも2週間程度はかかると考えておくとよいでしょう。梅雨の季節など雨天が続くと1ヵ月以上かかる場合もあります。
 
屋根の葺き替え工事の工期は、1週間〜10日程度が目安です。ただし、屋根の素材や形状、天候などによって、実際の工期は変動します。
 

外構・エクステリアリフォームの期間の目安(戸建て)

外構・エクステリアリフォームとは、家の外側にある門や塀、フェンス、カーポート、ウッドデッキなどを修理・改修したり、新しく設置したりすることです。
 
外構・エクステリアリフォームの期間は、オープン外構とクローズド外構によって大きく異なります。オープン外構とは、塀やフェンスなどを設置しない外構タイプであり、工期の目安は1週間程度です。
 
一方、クローズド外構とは、門やフェンス、ブロック塀、生け垣などで住宅の敷地を囲う外構タイプであり、工事内容にもよりますが、3〜5週間程度かかります。
 
工期の目安は一概にはいえませんが、ウッドデッキの新設であれば1日程度、カーポート・カーゲートの設置は1~3日程度が目安です。
 

リフォーム期間を短縮するためのコツ

ここまで、部位別にリフォームにかかる期間を解説してきましたが、工事内容によっては1ヵ月以上かかることがあります。ここでは、リフォーム期間を短縮するためのコツを解説します。少しでも早くリフォームを終わらせるための参考にしてみてください。

リフォームの内容を明確にする

リフォーム期間を短縮するためには、リフォーム工事の要望内容を明確にすることが大切です。リフォームの内容が明確であれば業者との打ち合わせがスムーズになり、効率よくスピーディーに工事が進みます。
 
追加工事を依頼すると工期が伸びる可能性があるため、最初の段階でリフォームの内容を明確にしておきましょう。どこを(水まわりやリビング、外壁など)、なぜリフォームするのかを明確にしておくことはリフォームの基本です。
 
リフォーム内容が明確であれば、業者も必要な材料や人件費を正確に把握でき、迅速かつ正確な見積もりを作成できます。リフォーム内容が漠然としていると見積もりの精度が大きく下がるため、リフォームの具体的なイメージを持ってから業者に相談しましょう。
 

繁忙期は避け仮住まいを早めに手配しておく

リフォームを依頼する際は、リフォーム会社の繁忙期を避けることが望ましいです。リフォーム会社は工事が集中する繁忙期があり、繁忙期に依頼すると工期が伸びる可能性があります。
 
リフォーム会社の繁忙期は決算期と年度末が重なる1~3月といわれており、この時期は職人が不足することが多く、工期が伸びる可能性が高いです。大型連休に入る時期も忙しくなることが多いため、ゴールデンウィークとお盆の時期はなるべく避けましょう。
 
また、大規模なリフォーム工事を行う場合は、仮住まいを早めに手配しておくことが大切です。ホテルや短期賃貸マンション、賃貸住宅などが仮住まいになりますが、複数の物件を比較検討し、ご自身の状況に合った仮住まいを選びましょう。
 

実績のあるリフォーム会社を選ぶ

実績のあるリフォーム会社は豊富な経験と知識を持っており、スムーズに工事を進められます。また、過去の経験からトラブル発生時の対応力が高く、工期を遅らせることなく問題を解決することができるでしょう。
 
実績のあるリフォーム会社を選ぶには、ホームページなどで施工事例を確認し、希望のリフォームと類似した実績のあるリフォーム会社を選ぶのがコツです。複数のリフォーム会社の施工事例を比較し、イメージと合う会社に依頼しましょう。
 
明和地所はこれまで数多くのリフォームを手掛けた実績があります。リフォームを検討する際はお気軽にご相談ください。
 

リフォームは実績豊富な業者に依頼しましょう

リフォームを検討する際は、費用だけでなく工事期間についても考慮することが大切です。リフォームの期間は部位や工事内容によって異なりますが、大規模リフォームだと1ヵ月以上かかることがあり、フルリフォームだと半年以上かかることがあります。
 
リフォームの内容を明確にしたうえで、実績が豊富で信頼できる業者に相談するようにしましょう。
 
明和地所では、リフォーム・リノベーション事業を行っています。また、お客様のご要望を実現できるリフォームプランのご提案も可能です。新築、仲介、賃貸、リフォーム、リノベーションなど不動産に関することは、お気軽にご相談ください。

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