不動産売却コラム

公開日:2023.12.04 / 更新日:2023.12.20

【老後】マンション暮らしは後悔する?一戸建との違いや失敗しないためのコツを解説

老後の住まいを考えるとき、マンションと一戸建で悩む方もいるのではないでしょうか。マンションと一戸建にはそれぞれメリット・デメリットがあり、一概に「これが正解」といえないのが難しいところです。

老後に向けた住み替えでは、長い目で見た住みやすさを重視して、後悔のない選択をできるようにしてください。

本記事では、老後のマンション暮らしがおすすめされる理由やデメリット、老後のマンション暮らしで後悔しやすいポイント、失敗しないマンション選びのコツを解説します。一戸建のメリットやデメリットと比較しながら、理想の老後について考えていきましょう。

老後にマンション暮らしがおすすめな理由

国土交通省が2021年度に実施した調査によると、分譲マンション・中古マンションの二次取得者(住宅取得が2回目以上となる世帯)は「60歳以上」が最も多いという結果でした。

近年はライフステージに合わせて住み替えをする方も多くいますが、上記の調査からは老後に向けてマンションを選ぶシニア世代が多いことがわかります。

出典:国土交通省
令和3年度住宅市場動向調査報告書」

老後にマンションを選ぶメリットは、以下のとおりです。

管理や修繕の必要がない

マンションでは、ポストや通路などに劣化が見られても、自分で修繕を行なう必要はありません。建物や共用部分の管理・修繕は、マンションの管理組合や管理会社が行なうためです。

一戸建ではすべて自分たちで管理・修繕しなければいけない部分も、マンションならその手間がなく、大きな費用や労力がかかる心配もないでしょう。

【一戸建において、自身で管理・修繕が必要な箇所】
外壁、屋根、庭、給湯器などの設備、水道管 など

また、日常的な掃除に関しても、共用部分の掃き掃除などはマンションの管理組合や管理会社が行ないます。

ワンフロアで家事がしやすい

マンションは基本的にワンフロアのため、部屋内に階段や2階などがありません。

2階から1階まで掃除機をかける、洗濯物を1階から2階に運ぶといった家事の負担が少ないため、一戸建に比べると家の管理がしやすいでしょう。

利便性が良い

都市部から郊外までさまざまな立地に建つ一戸建に比べ、マンションは駅から比較的近い好立地に建てられる傾向にあります。

1棟が広い土地を持つ一戸建や、住宅が密集する閑静な住宅街などは駅から離れていることも多く、利便性の面ではマンションに軍配が上がるでしょう。

なお、マンションによっては駅から遠いケースもありますが、バス停や公共施設が近いなど周辺環境に恵まれていることが多いことが特徴です。

セキュリティ対策がある

近年は、セキュリティ対策に力を入れたマンションが多く見られるようになりました。マンションによっては警備会社が入っていたり、管理人や警備員が常駐していたりするため、万が一のときはもちろん、旅行などで家を長く空ける際も安心です。

一戸建でセキュリティ対策を行なう場合、どのようなセキュリティ対策を行なうべきかの検討段階から始めなければならず、費用もかさみます。

マンションに導入されている一般的なセキュリティ対策には、以下のようなものがあります。

●防犯カメラ
●オートロック
●モニター付きインターホン
●有人管理(警備員、マンションコンシェルジュなど)
●強化ガラス窓
●ピッキングがされにくいディンプルキー
など

老後のマンション暮らしにはデメリットもある

一戸建に比べて多くのメリットがあるマンションですが、老後のマンション暮らしにはいくつかのデメリットも存在します。

老後にどのような暮らしを望むかによってデメリットの感じ方は人それぞれですが、前もって知っておくことでこれからの住み替えに役立てられるでしょう。

老後のマンション暮らしにおいて、デメリットになりやすいポイントを紹介します。

自由に使えるスペースが限られる

一戸建と比較すると、マンションは自由に使えるスペースが限られてしまう可能性があります。先にも挙げたように、家事がしやすい点はマンションの魅力の一つですが、一戸建のように庭を広々と使ってガーデニングをしたい、夏はバーベキューや花火をしたいなどの希望があっても、多くのマンションでは実現が難しいといえます。

老後に自由な時間が増えると新しい趣味が見つかることも考えられ、そのような場合に趣味を楽しめる十分なスペースがないといったケースもあるかもしれません。

災害時は階段を使うこともある

マンションで2階以上の部屋に住む場合、災害時などにエレベーターが停止すると、階段を使用しなければなりません。

介護が必要な方や車いす使用の方は移動が難しくなるため、1階の部屋を検討する必要があります。災害時や緊急時に最善の行動が取れるように、こうしたリスクも考慮しておきましょう。

老後のマンション暮らしで後悔しやすいこと

老後のマンション暮らしで後悔しやすいことは、大きく分けて「お金の問題」と「周辺環境の問題」の2つです。これらは住む前に具体的なイメージを膨らませにくく、住み始めて数年が経ってから「もっとよく考えておけば良かった」と後悔しやすい部分です。

老後のマンション暮らしで後悔しないためにも、後悔しやすいポイントや対策についてそれぞれ確認しておきましょう。

お金の問題

マンションは一戸建ではかからない修繕費や管理費、駐車場代などの維持費が毎月かかります。住み替え当初は収入が安定していても、老後で収入が減れば維持費が家計を圧迫し、住み続けることが難しくなるケースもあるでしょう。

また近年は、建築材料や電気代の高騰、人件費の見直しなどにより、やむをえず管理費や修繕費を値上げするマンションも増えています。

老後、収入が減った状態でそのマンションに住み続けられるのかどうか、収支のバランスや貯蓄額をもとに、しっかりと計画を立てることが大切です。

周辺環境の問題

マンションは複数の住居が集まっているため、隣人や上階からの騒音問題、マナーにまつわるトラブルなどが起こるケースもあります。

同じマンション住民の騒音や迷惑行為は、管理会社経由で注意をしてもらうなどの方法もありますが、すべての問題が解決に至るわけではありません。

また、長く住んでいるほど住民の層は変わります。「住み始めた頃は良かったけど最近はマナーのなっていない住民が増えた」「新しく引っ越してきた住民が神経質」というように、周辺環境の変化が後悔につながるケースもあるかもしれません。

なお、住民が遵守しなければならないルールはマンションごとに異なり、管理規約に定められています。ペット飼育や楽器演奏など、近隣トラブルに発展しやすいものはマンション管理規約で禁止されている場合も多いため、入居前に必ず確認しましょう。

老後に一戸建を選ぶメリット・デメリット

老後のマンション暮らしで後悔するかも……と悩む方は、メリットやデメリットが異なる一戸建についても知識を蓄え、あらためて比較・検討することをおすすめします。

ここまで解説したマンションに比べて、一戸建にどのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

メリット

一戸建の場合、住宅ローン完済後は維持費がほとんどかかりません。固定資産税や修繕にともなう一時的な出費は避けられませんが、マンションのように毎月の維持費を捻出する必要はありません。

また、マンションと比較すると広い生活エリアを確保しやすく、リフォームや増築なども自由に行なえます。

デメリット

マンションのように管理組合や管理会社によるサポートがないため、管理や修繕をすべて自分で行なわなければならない点が一戸建のデメリットです。日頃から庭や建物の管理を行なうには体力が必要で、業者の手配や工事の立会いも歳を重ねるほど簡単な作業とはいえなくなります。

また、一戸建はマンションのように修繕積立金がない分、一度にかかる修繕費が高額になりやすく、突発的な負担が大きくなりがちです。

老後に向けたマンション購入で失敗しないためには

管理や修繕の手間がなく、利便性やセキュリティなどの住みやすさを備えたマンションは、快適な老後を送りたい方に適しています。老後に向けたマンション購入では、長く住めるかどうかイメージしながら入念な計画を立てましょう。

ここでは、老後に向けたマンション購入で失敗しないために、確認しておくべきポイントを解説します。

長く住みやすい住環境について考える

快適なマンション暮らしをするために、どのような住環境ならば長く住んでいけるのか、以下のポイントを考えてみましょう。

・間取り
家事のしやすさ考慮し、移動のしやすいシンプルな間取りを選ぶとよいでしょう。水まわりがまとまっていたり、リビングから近い場所に浴室があったりすると、家事がしやすく入浴中も安心です。夜間の転倒リスクを抑えるため、寝室から近い場所にトイレがある間取りもよいでしょう。

また、段差が少ない・引き戸が採用されているなど、バリアフリーに対応しているかどうかもポイントです。

・立地
日当たりが良く、駅やバス停からの距離が近い物件を選ぶようにしましょう。老後は自宅で趣味の時間を楽しむことも多いため、日中に快適に過ごせるよう日当たりの良さは大切です。駅やバス停までの道のりが、平坦で安全かどうかも併せて確認しましょう。

・周辺環境
病院やスーパー、市区町村役場など、老後によく足を運ぶ施設が近くにあるか確認しましょう。体を動かすことが趣味の方は、散歩や運動ができる場所があるかもチェックしたいポイントです。

・設備
若いときは気にならない部分も、老後になって不便さを感じるケースはよくあります。
例えば、水洗レバーは操作しやすいか、扉の開閉に力を必要としないかなどは確認しておきたいポイントです。寒い季節のヒートショックのリスクに備えて、浴室暖房のある物件を選ぶのもおすすめです。

老後まで無理のない資金計画を立てる

住み替えにかかる費用から老後の生活費まで、無理のない資金計画を立てることで老後の暮らしが安定します。

特に老後のマンション暮らしでは、先述したように、住宅ローン完済後も毎月の維持費が発生します。マンション暮らしでかかる維持費の金額の目安は、年間45万円~96万円、1ヵ月では3.75万円~8万円が目安です。

また、老後2人暮らしの場合、1ヵ月の最低生活費の目安は22.1万円、ゆとりある生活費の目安は36.1万円といわれています。

住宅ローンを組む方は上記のような数値も参考にし、無理のない返済計画を立て、定年退職までの貯蓄をどのように使うか計画することも大切です。

住み替えのタイミングを考える

理想のマンション暮らしを実現するためにも、住み替えのタイミングは大切です。現在住んでいる物件の売却と、これから入居するマンションの購入のタイミングを考える際は、さまざまな条件を比較しながら最適な順番を考えましょう。

例えば、仮住まい費用や引越し費用を浮かしたい場合は、購入を先に進める「購入先行」がおすすめです。一方で、新しいマンションの購入費用を準備したり、売却金額で住宅ローンの返済を行なったりする場合は、売却を先に進める「売却先行」がおすすめといえます。

しかし、売却と購入を同時に進めたい、諸経費をなるべく抑えたい、売却も購入も妥協したくないなど、住み替えに求める条件は人それぞれです。

個人で最適なタイミングを見極めることは難しいため、住み替えのタイミングに迷ったときは不動産仲介会社へ相談してみてください。

老後に向けたマンション探しなら明和地所へご相談ください!

マンションデベロッパーとして多くの実績を持つ明和地所では、お客様一人ひとりに合わせた専門的なアドバイスが可能です。

即時現金買い取りや買取保証などのサービスも豊富なため、幅広い選択肢のなかから希望に沿った住み替えを実現できるでしょう。

老後に向けたマンション探しで、資金計画や住み替えのタイミングに困ったときは、マンション売却やマンション仲介に強い明和地所へぜひご相談ください。

まとめ

マンションは一戸建に比べて管理や修繕の手間が少なく、快適に暮らせる条件がそろっている物件が多くあります。ただし、老後のマンション暮らしで後悔しないためには、長く住み続けられる住環境の物件を選び、老後まで無理のない資金計画を立てることが大切です。

今ある不動産の売却や新しく住むマンション選びを行なう際は、専門知識のある不動産仲介会社へ相談し、どのような住み替えを希望するのか伝えてみてください。

無料 不動産売却を相談してみる

一覧に戻る

不動産売却

豊富な取引実績とこだわりのサービスで
希望の不動産売却をサポート。

クイックAI査定

ご所有マンションの情報を入力するだけで、
AIが瞬時に売却可能性の高い見込額を査定します。

明和地所の仲介
お問い合わせ 総合窓口