不動産売却コラム

公開日:2024.09.20 / 更新日:2024.09.24

家が広いと年を取ってから住みにくい?余分なスペースの活用方法や解決策を解説

家が広いと年を取ってから住みにくくなることがあります。子どもが独立した後は、広い家に住み続けるメリットとデメリットを比較し、コンパクトな家に住み替えることも検討しましょう。この記事では、広い家の余分なスペースの活用方法や解決策のコツを解説します。

広い家はゆとりがあり、大家族でも快適に暮らせますが、子どもが独立して夫婦2人暮らしになると、家の掃除や修繕費、税金などで暮らしにくく感じることがあります。

この記事では、広すぎる家の余分なスペースの活用方法や解決策を解説します。家が広すぎることでお悩みの方は、参考にしてみてください。

家が広いことで生じる問題

広い家は開放感があり、家族で大人数で過ごしたり、独立した部屋や収納がたくさんあり、ゆとりある暮らしができるのですが、子どもの独立などで部屋が余り、広さを弄ぶこともあるでしょう。ここでは、家の広さと暮らしに必要な広さがアンバランスな場合に生じる問題を解説します。

維持費がかかる

木造・鉄筋造など構造にもよりますが、広い家ほど外壁や内壁、床などの面積も広くなるため、小さい狭い家と比べると維持修繕費が高額になる傾向があります。例えば、床の張り替えや外壁の塗装を行う際、広い家では使用する材料が多くなり、その分費用も増えます。

また、トイレや洗面所が複数ある場合、水まわりリフォームをする際の費用なども高額になりやすいです。

さらに、家や土地の広さや、住んでいるエリアによって固定資産税も違います。また、住宅用地の場合、200平米以下の部分は「小規模住宅用地」として課税評価額が1/6に軽減されますが、200平米を超える部分は課税評価額が1/3になるため、その分固定資産税が高くなります。

清掃や管理の負担が増える

家が広いほど延床面積が大きくなり、部屋数や水まわりの数が多かったり、戸建てだと2階、3階と部屋の移動が必要だったりと、掃除の負担が増します。子どもが独立するなどして使っていない部屋がある場合、使っていない部屋も掃除しなければならなかったり、物置として必要のないモノが入れ込まれ開かずの間になってゴミが溜まったりします。

もちろん、掃除の負担を軽減するため、ホームクリーニングを専門業者に依頼しても良いのですが費用がかかります。

また、戸建ての場合、庭が広いと手入れが大変で、水やりや芝刈り、剪定など多くの作業が必要になってきます。庭木の剪定などを業者に依頼すると費用がかかり、庭が広いほど維持するのは大変です。

家族のコミュニケーションが減る可能性がある

家が広いと家族が別々の部屋で過ごすことが多くなり、交流の機会が減る可能性があります。家族のプライバシーを確保するには、広い家はメリットがありますが、家族のコミュニケーションが減る可能性があることはデメリットです。

家族で過ごす空間は1つにまとめるのが望ましく、広い家を建てる際は間取り設計が重要になります。

特に、子どもが独立して夫婦2人暮らしになると、それぞれが別の部屋で過ごすと夫婦が顔を合わす機会が減少します。家が広いことが原因で夫婦のコミュニケーションが阻害されている場合、ダウンサイジングを検討してもよいでしょう。

広い家の目安

住宅金融支援機構の2020年度フラット35利用者調査によると、建売住宅の住宅面積は全国平均で101.1平米(首都圏97.1平米、近畿圏102.9平米、東海圏105.8平米)であり、家の広さの目安になります。

101.1平米は、2階建てであれば3LDK〜4LDKの間取りです。したがって、101.1平米を超える家は広いといえるでしょう。

子どもが独立した後に夫婦2人で暮らすなら約50平米でよく、家をダウンサイジングする際の目安になります。広めの1LDK~2LDKのマンションであれば、夫婦2人で快適に暮らせます。

70平米を少し下回るくらいの広さが分譲マンションの平均面積であり、ダウンサイジングする際の選択肢は豊富です。

老後に広い家に住み続けるメリット

家が広すぎる場合でも、老後も住み慣れた地域と家でずっと暮らせることは大きなメリットです。通い慣れている商業施設や病院などをこれまで通り利用でき、近所付き合いや地域コミュニティへの参加も継続できます。

独立した子どもが家族を連れて帰省したときも、家が広いと快適に過ごせます。家が狭いと泊まれない場合もあるため、帰省したときに宿泊できることは、広い家のメリットといえるでしょう。

費用の面でも、広い家は維持費はかかるものの、住み替えや建て替えの費用はかかりません。まとまった費用の出費が不要になることも、広い家に住み続けるメリットです。

広い家の余分なスペースを有効活用する方法

広すぎる家の余分なスペースは、アイデア次第で有効活用できます。ここでは、広い家の余分なスペースを有効活用する方法を解説します。

ゲストルームにする

使わなくなった子ども部屋をリフォームして、ゲストルームや客間にするという有効活用の方法があります。ゲストルームや客間があると、帰省してきた子どもや遊びに来た友達などは気軽に宿泊できます。

宿泊をメインにする場合は大型の家具やソファなどはあまり置かず、布団を敷くだけで宿泊できるようにするのがおすすめです。荷物が少ないと掃除も楽にできるでしょう。

普段は仕事部屋としてなど、さまざまな用途に使用できます。子ども部屋のままだと利用機会が少なくなりますが、ゲストルームや客間にすることで友人を呼んだり、子どもや孫が遊びに来やすい空間となり、自身も楽しみのひとつにすることができるでしょう。

民泊や教室などにして活用する

使わなくなった子ども部屋をリフォームしてホストファミリーになったり、民泊や教室などにして活用し、第2の人生として新しい出会いの場にすることも可能です。民泊として利用する場合、無許可で宿泊料を取ると違法になるため、旅館業法の許可や国家戦略特区法の認定、住宅宿泊事業法の届出などが必要です。

住宅宿泊事業法の届出が最もハードルが低く、届出だけで民泊を始められます。ウェルカムガイドの作成や民泊サイトへの登録なども必要であり、民泊を検討する際は専門業者に相談するとよいでしょう。

なお、教室として活用する際は、利用者の安全確保のための対策や騒音対策などが必要です。

リフォームや模様替えをして快適な空間にする

空き部屋をリフォームや模様替えをして、趣味の部屋やホームシアターなどにすることも可能です。趣味の部屋があると自分のやりたい趣味に没頭できるようになり、セカンドライフが充実します。

例えばホームシアターを設置することで、大画面で映画などを楽しめるようになります。家庭用プロジェクターやサラウンドスピーカーは比較的リーズナブルになってきているため、おすすめです。

その他、ゲームルームや書斎、リラクゼーションルームなど、人と集まる場所はもちろん、1人を楽しむ場所など、さまざまな用途に空き部屋を活用できます。

収納スペースとして活用する

特に空き部屋の使い道が思い浮かばない場合、当面は収納スペースとして活用するのがおすすめです。空き部屋を収納スペースにする際は、整理して収納するのがコツであり、衣類や本、季節物などをきちんと整理しておくと、必要なものをすぐに探し出せます。

定期的に収納を見直すことも大切です。不要なものを処分することで、常にすっきりとした状態を保てます。

空き部屋をドレスルームにするのもよく、クローゼットや衣装ケースなどを活用すると、大量の衣類をすっきり収納できます。壁紙や照明をおしゃれにして、自分好みの空間に仕上げるのもおすすめです。

広い家をダウンサイジングする

広い家はダウンサイジングすることで、老後の生活がより快適に送れる可能性があります。ここでは、広い家のダウンサイジングを解説します。

家のダウンサイジングとは?

家をダウンサイジングするとは、今よりもコンパクトな家に住み替えたり、家を小さく建て替えたりすることを指します。高齢になると家が広すぎると生活に支障をきたすことがありますが、家をダウンサイジングすることで、快適に暮らせる可能性があるでしょう。

家のダウンサイジングで多いのは、コンパクトなマンションへの住み替えです。高齢になると車を手放すことがありますが、都心の生活利便性の高いマンションだと、車を使わなくても公共交通機関を利用して生活が送れます。

子どもの独立や老後の終活などは、家をダウンサイジングするきっかけになります。家をダウンサイジングするには費用がかかるため、現役のうちから計画を立てることが大切です。

家をダウンサイジングするメリット

広い家をダウンサイジングすることで、利便性や生活の質の向上につながる可能性があります。例えば、広い家は掃除が大変ですが、家をダウンサイジングすることで楽に掃除ができるようになります。

高齢になり体力が衰えてくると、広いすぎる家よりもバリアフリー化されたコンパクトな家のほうが暮らしやすいです。

家をダウンサイジングする方法

家をダウンサイジングする方法として、広い戸建て住宅を売却し、コンパクトな間取りのマンションに住み替えるという方法があります。駅や商業施設、病院などが近くにあるマンションを選ぶと、生活利便性が向上します。

老後を快適に過ごすには、セキュリティ面がしっかりしていて、バリアフリーに対応しているマンションがおすすめです。

住み慣れた家で老後も暮らしたい場合は、今住んでいる家の2階を撤去して、住みやすい平屋に減築するという方法もあります。バリアフリー設計にすることで、足腰が弱くなってきても安全かつ快適に暮らせます。

二世帯住宅に建て替えるというダウンサイジングの方法もあり、建て方によっては相続税を抑えられる可能性もあるでしょう。

もっと詳しく知りたい方は、以下のコラムをご覧ください。
子供が独立した後の住み替えは検討すべき?ダウンサイジングや移住などの具体例を解説

家をダウンサイジングする際の注意点

家をダウンサイジングするには費用がかかるため、50代半ばから60歳前後を目安に、余力のあるうちに検討することが大切です。住宅ローンを完済していれば、今住んでいる家を売却することで資金を調達できます。

住宅ローンの残債がある場合は、住宅ローンを完済させなければならず、売却金額や自己資金が不足する場合、住み替えローンなどで不足分を補う必要があります。ローンを利用する場合は、早めに準備しなければなりません。

ダウンサイジングを検討する際は、まずは、今住んでいる家がどの程度の金額で売れるかを見極めることから始めましょう。信頼できる不動産会社に査定を依頼して、資金計画の相談をすると適切なアドバイスが受けられます。

家が広すぎる場合は有効活用やダウンサイジングを検討しましょう

家が広すぎると、子どもが独立後に暮らしにくく感じることがあります。広い家で暮らすメリットとデメリットを比較して、デメリットが多いと感じる場合は部屋の有効活用、家のダウンサイジングなどを検討しましょう。

明和地所の仲介では、お客様の状況に応じた最適な住み替えプランをご提案いたします。どうぞお気軽にご相談ください。

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