公開日:2024.03.08 / 更新日:2024.03.08
家に住みながら売却は可能?メリット・デメリットや売却を成功させるポイントを解説
家に住みながら家の売却を進めると、「売却活動がしにくいのでは?」と不安になる方もいるかもしれません。
一般的に、不動産を売却する際は空き家にしたほうが売却活動を進めやすく、早く売れるといわれています。しかし、自宅に住みながら売却したいと考える方も多く、実際には住みながら売却活動を進めることが可能です。
そこで今回は、住みながら家を売る際の手順やポイントを解説します。自宅に住みながら売却するメリットやデメリットにもふれているため、自宅の売却を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
住みながら家を売ることは可能!
家を売却する際、一般的には空き家になっていたほうが売却活動において都合が良く、細部まで清掃できる、内覧に対応しやすいといった特徴があります。
しかし、さまざまな理由から、住みながら売却したいと考える方が多いのも事実です。実際、家に住みながらの売却は可能であり、住みながら売るほうが適しているケースもあります。
まずは、住みながらの売却に適したケースや、住みながら売却する手順について見ていきましょう。
住みながら売却するのに適しているケース
以下のようなケースは、新居の購入を急ぐより、住みながら自宅を売る売却先行のほうが適しています。
高額な住宅ローンが残っている
自己資金で完済できないほどの住宅ローンが残っている状態で、住み替えを行なう場合、自宅の売却代金で残債を一括返済する必要があります。
住宅ローンを完済したうえで売却代金が手もとに残れば、新居の購入費用や諸費用などに充てられ、堅実な資金計画を立てられるでしょう。
売却を急いでいない
住み替えや引越しに期限がなく、売却を急いでいない場合、納得のいく条件で購入してくれる人が現れるまで売却活動を続けられます。
スケジュールに余裕があれば、新居の購入よりも先に現在の自宅に住みながら売るほうが、理想の売却を実現しやすいでしょう。
売却価格にこだわりたい
売却価格にこだわりたい場合も、スケジュールに余裕を持たせて住みながら売却したほうが、納得のいく価格での売却を目指せます。日頃から掃除が行き届いていて、おしゃれなインテリアでまとまっている物件の場合、内覧時のアピールもしやすいでしょう。
住みながら売却する手順
住みながらの売却は、空き家で売る場合と比べても売却の手順に大きな違いはありません。
住みながら売却する際の手順は、以下のとおりです。
1.不動産会社へ査定を依頼する
2.不動産会社と媒介契約を結ぶ
3.売却活動を開始する
4.買主と売買契約を結ぶ
5.仮住まいもしくは新居へ引越しする
6.旧居を引渡す
住みながらの売却では、新居探しが遅れると売買契約後に仮住まいへの引越しが必要になり、仮住まい費用や引越し費用が発生します。
仮住まいのコストがかからないようにするには、上記の1~3の間に新居探しを進めておき、4の直後に新居の売買契約を結ぶような流れが理想です。
住みながら家を売却するメリット
一般的に、空き家のほうが売却活動を進めやすいといわれていますが、住みながら売却することで以下のようなメリットもあります。
●無理のない資金計画を立てられる
●家の魅力を直接アピールできる
●生活のイメージを持ってもらいやすい
●家が劣化しにくい
売却代金を軸に無理のない資金計画を立てられる
住みながら売却をすると、自宅の売却代金を中心にした無理のない資金計画を立てられます。
具体的には、住宅ローンの返済や新居の購入費用に売却代金を充てられ、自己資金をどのくらい用意すれば良いのか把握できます。旧居と新居の住宅ローンが二重になるリスクもありません。
堅実な資金計画を立てることで、資金面の失敗を防げるでしょう。
家の魅力を直接アピールできる
住みながら売却する場合、内覧に立ち会えるケースが多く、住んでいるからこそわかる家の魅力を内覧者に直接伝えられます。
内覧者のなかには、どのような人が住んでいた物件なのか気にする人もいるため、売主が内覧に立ち会うことで安心感を与えられることもあるでしょう。
内覧者の質問にその場で答えたり、何気ない会話で親近感を持ってもらえたりすると、購入意欲を後押しできる可能性があります。
生活のイメージを持ってもらいやすい
家具やインテリアがあることで、内覧者が実際の生活をイメージしやすくなります。整理整頓された状態でおしゃれな家具やインテリアが配置されていれば、好印象を持ってもらいやすいでしょう。
なお、新居に持っていけない家財がある場合、購入希望者と内覧時に直接交渉をして、旧居に残せることもあります。
家が劣化しにくい
住みながらの売却では、日常的に掃除や換気を行なえるため、空き家の場合と比べて、害虫の侵入やカビの心配が少ないです。
空き家にして売れるまでに数ヵ月の期間がかかる場合、建物の劣化が早まってしまい、バルコニーや庭などの屋外は特に汚れが目立ってしまいます。
住みながら家を売却するデメリット
住みながら家を売却する場合、主に売却活動中に以下のようなデメリットが発生します。
●スケジュール調整が難しい
●生活感が強いと売れにくくなる
スケジュール調整が難しい
売却活動中は内覧に合わせてスケジュール調整を行なう必要があり、内覧希望者とスケジュールを合わせられないと、売却チャンスを逃してしまいかねません。
少しでも早く、高く売るには、売却活動優先のスケジュールを組むことが大切ですが、仕事や家庭の事情によってはスケジュール調整が難しい場合もあるでしょう。
特に土日は多くの内覧希望が入るため、プライベートな時間を確保しにくくなります。
また、新居探しに遅れが出ると、仮住まいを探さなければなりません。売却を進めながら新居探しを行なう点でも、こまめなスケジュール調整が必要となります。
生活感が強いと売れにくくなる
住みながら売却する場合、内覧に備えて、曜日や時間帯に関係なく常に家をきれいに保っておく必要があります。
整理整頓ができていない、清潔感がないといった状態はマイナスイメージとなり、売却チャンスを逃すことにつながります。
また、居住中の物件は空き家の物件に比べて、内覧者がじっくり観察しにくい傾向があるため、生活感を出しすぎないよう注意しましょう。
収納スペースに荷物が詰め込まれていたり、インテリアが多すぎて雑多になっていたりすると、生活感が強まります。
住みながら家を売る際の4つのポイント
住みながら家を売る際は、売却活動中のデメリットに注意しながら、以下のような対策や工夫を採り入れましょう。
●清潔感重視の掃除と整理整頓をする
●内覧では誠実な対応を心がける
●アピールに役立つ資料を用意しておく
●新居探しを進めておく
清潔感重視の掃除と整理整頓をする
目立ちやすい水まわりはもちろん、玄関、収納、ベランダなどの細かい部分まで掃除しておくことが大切です。住みながらの売却で特に力を入れたい掃除ポイントとしては、以下が挙げられます。
玄関
靴は収納し、なるべく荷物を置かないようにします。下駄箱やシューズクローゼットのにおいにも気を配りましょう。
収納スペース
すっきり見えるように荷物の収納方法を見直しましょう。ハンガーにかける衣類は色や丈をそろえたり、小物はカゴやケースを活用したりして整理整頓しておきます。荷物や家電が多い場合、トランクルームの利用を検討するとよいでしょう。
リビング
床にものを置かないようにすると、床面積を広く見せられます。エアコンや家具、建具などの細部のほこりをきれいに掃除し、空間のにおいにも注意しましょう。
キッチン
シンクの水垢や排水溝、コンロの油汚れをきれいに掃除しておきます。ゴミ箱はなるべく見えにくい場所へ移動させ、備え付けの収納スペースも整理整頓しておきましょう。
トイレ、浴室
便器はもちろん、床や壁の汚れ、浴室では水垢や排水溝などをきれいに掃除しておきます。シャワーヘッドや蛇口をきれいにすることで水圧が強まることもあります。水まわりは特にチェックされやすいポイントのため、汚れがひどい場合はハウスクリーニングを検討しましょう。
バルコニー
手すりやバルコニータイル、排水溝の汚れを掃除しておきます。不要な荷物を置いている場合は見えにくい場所に移動させるか、住み替え先でも使用予定のないものは処分しましょう。
庭、建物周辺
マンションの1階や一戸建などで、庭部分や建物周辺の敷地がある場合、草むしりをしておきます。不要な荷物やゴミがあれば片付けておきましょう。
内覧では誠実な対応を心がける
内覧者優先でスケジュールを調整し、1人でも多くの内覧者を獲得するように心がけましょう。可能なら、時間帯は部屋が明るく広く見える日中を選び、当日は身だしなみを整えておきます。
内覧者に不信感を抱かせないためにも、誠実な対応を心がけ、内覧者からの質問にはなるべく正直に答えましょう。売却理由や欠陥など、答えにくい内容は、どのように受け答えするべきか不動産会社の担当者と事前に相談しておくことをおすすめします。
ほかにも、内覧者をお客様として出迎えるためにも、以下のような工夫を採り入れるとよいでしょう。
●部屋の換気や温度調整をしておく
●新品のスリッパを多めに用意しておく
●各部屋の照明を点けておく
アピールに役立つ資料を用意しておく
住みながらの売却では、家具や荷物がある分、内覧者は正確な広さや寸法を把握しにくくなります。
具体的な広さや寸法を知って競合物件との比較に役立ててもらうために、以下のような資料を用意しておきましょう。
●間取り図
●新築時のパンフレット
●リフォーム内容がわかる書類 など
なお、マンションの場合は構造や共用スペースの設備がわかるもの、マンションの管理規約なども用意しておくことをおすすめします。
新居探しを進めておく
売買契約から引渡しまでには、一般的に2ヵ月~3ヵ月の期間が空き、状況によっては6ヵ月ほど空く場合もあります。
この期間に引越しを済ませられるように、自宅の売却活動と同時進行で新居探しを進めておくと、仮住まいのコストをかけずにスムーズな住み替えを行なえるでしょう。
なお、買主との相談次第で、引渡し日を調整できる場合もあります。住みながらの売却で退去までに時間がかかりそうな場合、なるべく早い段階で不動産会社の担当者に相談しましょう。
引越しなしで住みながら家を売るリースバックとは?
リースバックとは、不動産会社に自宅を売却したあと、賃貸としてそのまま住み続けられるサービスのことです。
リースバックでは、不動産会社に自宅を売るための売買契約と、家賃を払って自宅に住むための賃貸借契約を同時に交わします。
リースバックを利用すると、現在の家に住みながらまとまった資金を用意できるため、状況によっては多くのメリットがあるでしょう。
リースバックについては、以下の記事で詳しく解説しています。
「リースバック方式」
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住みながらの売却は、売買実績が豊富な不動産会社へ相談し、個々のケースに合ったアドバイスや提案をもらうことが大切です。
明和地所では、中古マンションや一戸建に住みながらの売却も、懇切丁寧なサポートが可能です。
有償ですが、「ハウスクリーニングサービス」や「壁・床修繕サービス」などを利用できるほか、居住中の室内写真から家具を除去したり、バーチャルインテリアを設置したりできる「ライフスタイルコーディネート」は無料でご利用いただけます。
ライフスタイルコーディネート|不動産売買なら明和地所
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中古マンションのリースバックは明和地所|明和地所の仲介【不動産売買・不動産賃貸】
まとめ
住みながら家を売るとデメリットが多く感じられますが、実際には住みながら売却するメリットも豊富です。スケジュール調整や物件の掃除に力を入れ、住みながら売却するデメリットを払拭できれば、スムーズな売却を目指せるでしょう。
自宅に住みながら理想の住み替えや売却がしたいとお考えの方は、不動産の売買実績が豊富な明和地所へぜひご相談ください。