ディスカバー北海道

小樽グルメ
-GOURMET OF OTARU-

鮮度のいい海産物が揃う

寿司

寿司のまちとして有名な小樽ですが、市内には、なんと100軒以上もの寿司屋が軒を連ね観光客でにぎわっています。その名が全国的に知られるようになったのは約30年前のこと。小樽では古くから寿司屋の文化は根付いていましたが、観光客にはそれほど浸透していませんでした。

きっかけとなったのは1987年、おたる政寿司が中心となり小樽の老舗寿司店(日本橋、寿司・和食しかま、おたる大和家、町の本店)の店主たちが集まり「魚供養感謝祭」を開催。寿司屋は魚で食わせてもらってるから、年に1度、供養して感謝しようと始めました。最初は小規模な会合のようなものでしたが、大手航空会社の機内誌にも取り上げられるなど、徐々に知られるようになり、市民も参加できる「寿司の食べ歩き」(2018年で10回目)が人気のイベントになっています。

小樽寿司通り

魚供養感謝祭と時を同じくして、老舗寿司店の店主たちは、国道5号線から小樽運河へ向かう200mほどの通りを「小樽寿司屋通り」と命名しました。その後、小樽寿司屋通りは全国ネットのテレビなどで取り上げられ、小樽の寿司はひとつのブランドとして全国にも知れわたり、今では小樽観光と寿司は当然のようにセットとして認知されるまでになりました。日本の寿司通はもちろんのこと、遠く海外からも観光客が数多く訪れています。

小樽のソウルフード「あんかけ焼そば」

あんかけ焼そば

小樽の寿司が観光客にとっての王道グルメなら、あんかけ焼そばは、昔から地元民に愛されてきたソウルフードです。小樽では焼そばと言えばソースではなく、あんかけを指すほど根付いています。
小樽のあんかけ焼そばのはじまりは、1957年に中華料理店「梅月」(現在は閉店)がメニューに登場させた「五目あんかけ焼そば(炒麺)」だとされています。ただし、記録に残っていないところでは、1950年頃にすでに提供していた店があったとか、中華料理店でまかない料理として出されていたとか、その起源には諸説あります。

いずれにせよ、小樽市民に長きにわたり愛されてきたことに間違いありません。「小樽あんかけ焼そば」には、明確な定義や製法などのルールはありませんが、一般的な焼きそばと比べてカリカリに焼いた麺とたっぷりのあんを特徴としています。

今では旅行情報誌やTV番組でも取り上げられ、B-1グランプリにも出展するなど、小樽のひとつの名物として定着してきました。小樽市内には80店を超える提供店が存在しますが、人気店もたくさんあるので、食べ比べしてみるのも楽しいかもしれません。

中華食堂 桂苑

1964年創業、小樽市中心部の商店街「都通り」にある老舗。
あんかけ焼そばの草分け的存在で、幅広い年齢層から支持されています。

所在地:北海道小樽市稲穂2丁目16番14号(JR小樽駅5分)
電話:0134-23-8155
営業時間:11時~20時30分
定休日:木曜日(祝日の場合変更あり)

ボリューム満点の半身揚げ

若鶏半身揚げ

若鶏の半身が、そのまま油でカラッと揚げられた、インパクト大のビジュアル。北海道物産展などの催事で見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
北海道における若鶏半身揚げの元祖的存在の「若鶏時代なると」で提供されている若鶏半身揚げもまた、小樽市民の心を掴んで離さないソウルフードです。

北海道産の鶏肉を使用し、塩・コショウをベースとした特製の味付けで、1日置いて中までしっかり味をしみ込ませ、高温の大豆油で素揚げしています。
こんなに大きな鶏は食べられないと思っていても、あっさりとした塩味で、外はパリッと中はジューシーな肉に夢中になってかぶりついているうちに、ペロリと完食してしまうこと間違いなし。小樽を訪れたら、ぜひ押さえておきたい店のひとつです。

若鶏時代なると

創業は1957年。当初は、お好み焼きの店としてスタートしました。今では、北海道のソウルフードとなった「若鶏半身揚げ」発祥の店として、小樽で知らない人はいないほどの有名店です。

所在地:北海道小樽市稲穂3丁目16番地13
電話:0134-32-3280
営業時間:11時~21時(L.O.20時30分)
定休日:なし

職人手づくりの揚げかまぼこ

かまぼこ

北海道民なら誰もが知っている老舗かまぼこ専門店の「かま栄」。その本社は、小樽にあります。創業は1905年と古く、かまぼこ一筋で小樽の発展と共に成長してきました。小樽では、揚げかまぼこがよく食べられています。

本社には工場もあり、通路に沿って窓越しに工場見学もできます(予約不要)。 工場直売店や併設のカフェスペースでは、できたての種類豊富なかまぼこを購入することも食べることも可能です。ここでしか食べられない「和ドック」や「パンドーム」など限定メニューもあります。小樽運河のすぐ近くというロケーションの良さから、観光客にも人気のスポットです。

人気商品

・パンロール
1962年に発明された、かま栄のオリジナル商品。「かまぼこをスナック感覚で食べる」ことを追求した結果、すり身(スケトウダラ、豚挽肉、タマネギ、コショウ入り)を食パンで包んで揚げた斬新な製法です。揚げたては、これまでのかまぼこにはなかった新感覚のパンのサクッとした食感があります。いまやかま栄の看板商品となっています。残念ながら通販では扱っておらず、道内の直売店のみで販売されています。北海道に行った際は、かま栄に立ち寄って味わってみるのもおすすめです。

・かに甲ら
カニの甲羅の中に、カニのバラ身が入った玉子入りすり身を詰めて、上にズワイガニの棒肉をふんだんにのせてある、贅沢なかまぼこで、ぱっと見た目はカニそのものです。 北海道の高級な海の幸をふんだんに使った贅沢なかまぼこ「海味楽」シリーズの一つで、他には「ほたて」、「うに」、「えび」、「さけ」、「かに」などがあります。

かま栄 工場直売店

創業は1905年。小樽を代表する昔から親しまれているかまぼこの老舗で、熟練の職人がひとつひとつ手作業で仕上げています。

住所:北海道小樽市堺町3-7
電話:0134-25-5802
営業時間:9時~19時
定休日:1月1日