ディスカバー北海道

海産物
-SEAFOOD-

ニシン漁の様子

ニシン漁の歴史

江戸時代後期から大正時代まで、ニシン漁は北海道の基幹産業でした。海に面した小樽も例外ではありません。
小樽を含む日本海側のニシン漁は江戸時代からはじまったとされています。18世紀末になると道南でのニシン漁が不漁となり、ニシン漁の中心地は道南から後志地方へ移りました。その後、後志では最盛期の明治30年代にかけて、北海道全体の2~3割を占める大量のニシンが獲れたといいます。小樽では年間9万トン近くもの漁獲高をあげ、しかも品質が良いと評判でした。多くの出稼ぎが小樽に集結し、明治、大正期は多くのニシン御殿が建てられました。これらはニシン漁の繁栄期を示す小樽文化遺産として、今も残されています。

沿岸部の白く濁った部分が群来

群来

「群来」(くき)と呼ばれる現象のことをご存じでしょうか。ニシンが産卵行動のために沿岸に押し寄せ、海が白く濁ることを言います。ニシン漁が盛んだった頃、群来はよく見られていた現象でした。しかし、やがて漁が斜陽の時代を迎えると、当然のことながら群来も見られなくなります。それが半世紀ほどを経た2008(平成20)年、再びニシンの群来が復活したのです。ひとえに、日本海沿岸の自治体や漁業関係者による人工種苗放流といった近年の取り組みの賜物。以来、現在に至るまで毎年のように「群来」が来た海を見ることができるようになりました。

シャコ汁

しゃこ

小樽の海産物といえば、今ではしゃこが有名です。高級寿司ネタとして知られるしゃこですが、小樽で獲れるしゃこは他にはないほどの大きさが特徴。一般的には8cmほどですが、小樽産のオスのしゃこともなると、なんと20cmもの大きさになるというから驚きです。しかも、コクのある味わいの良さにも定評があります。
そんな小樽のしゃこの魅力を広く知ってもらおうと開催されているのが「小樽しゃこ祭」です。小樽のしゃこ漁は5~6月の春の時期と、10~11月の秋の時期に解禁されます。小樽しゃこ祭は、秋の時期、例年11月中旬頃に行われています。会場では、秋しゃこを使ったしゃこ汁や茹でしゃこなど、珍しいしゃこ料理を味わうことができます。しゃこといえば寿司しかイメージのなかった人は、ぜひ来場してみては。しゃこ以外にも、ホタテなど地元海産物を使った創作料理がいろいろ味わえます。