ディスカバー北海道

ONLY オホーツク 2
-ONLY IN OKHOTSK-

?オレンジ色の建物がいっぱい

そのちょっと変わった風景に驚く不思議な村があるのをご存知でしょうか。
オホーツク地域の北部に位置し、オホーツク紋別空港から車で1時間ほどの距離にある人口わずか1,000人ほどの「西興部村(にしおこっぺむら)」がその村です。
その風景は日本ではあまり見られませんが、ヨーロッパの古い町のように、建物の色がある色で統一されています。

左上:木夢 右上:森夢 左下:花夢 左下:IT夢

1999年に「美しい村づくり条例」を制定し、景観指針として「外壁は村のシンボルカラーであるオレンジを基調とする」とされ、役場、学校、消防署、診療所など町中の建物が、壁はオレンジ色・屋根は緑色に統一されているのです。さすがに一般住宅まではすべてオレンジ色になってはいませんが、建物の屋根や外壁をオレンジ色や暖色系にした場合に、経費の一部が補助される支援制度があるので、改築や新築の際に取り入れている人もいるようです。
また、西興部村を歩くと、森の美術館『木夢(こむ)』、隣接するホテル『森夢(りむ)』、道の駅『花夢(かむ)』、マルチメディア館『IT夢(アトム)』など「夢」を冠した施設が4つあります。もちろん色もオレンジ色です。

1年に1度だけしか見られない
【氷のトンネル】

西興部村には、夏でも見られる「氷のトンネル」と呼ばれる名所があります。ウエンシリ岳山麓にあり、真夏なのに4度くらいの肌寒い場所にあります。天然の雪の洞窟は高さ3m、幅4.5m程度になり、雪が多い年には、全長500mにも達し、日本一と言われています。
夏に冷気を上げる氷のトンネルは幻想的ですが、2001年に崩落事故が発生したため、見学は禁止されています。しかし、毎年7月最終日曜日に西興部村商工会青年部が主催する1日限定開放イベントで見ることができます。

?「オホーツククラフト街道」

オホーツク地域は、オホーツク産材を活用した取組みとして様々な分野での木材利用や、オホーツク木材ブランドの確立として森林認証材の普及などに取組んでいます。また子どものころから木を身近に使っていくことを通じて、「木とふれあい、木と学び、木と生きる」取組み「木育」を積極的に取り組んでいます。

オホーツククラフト街道は、「木育」を推進する新しい体験型の観光ルートです。西興部村(にしおこっぺ)・遠軽町(えんがる)・留辺蘂町(るべしべ)・置戸町(おけど)・北見市(きたみ)・美幌町(びほろ)・津別町(つべつ)の9つの木工芸(クラフト)関連施設が「街道」となって、木とのふれあいの道をつくっています。

【木夢(こむ)】西興部村

初代館長で、木のおもちゃ作家・故伊藤英二氏が製作した手作りの木のおもちゃや、設計や監修した遊具がいっぱいそろった屋内木の遊園地。館内は「木のゆうえんち」「木の砂場」「木夢の島」「木工体験コーナー」などがあり、木製すべり台、アドベンチャーヒルズなど木でできた遊具施設が設置されています。

木夢(こむ)
西興部村字西興部492
TEL 01588-7-2600

【木楽館(もくらくかん)】遠軽町

林産業の需要拡大と林業・林産物の振興を図る目的で作られた遠軽町国産材需要開発センター。展示室、研修室、情報コーナー、工作室(木工機械)がある施設は、トドマツ・エゾマツの集成材を使用して建てられています。館内には、町内で発掘された約550万年前の木の化石「珪化木(けいかぼく)」の展示や、実用品からアクセサリー、おもちゃ、パズルまで、木の優しさを生かしたバラエティ豊かな木工品が展示販売されています。また遠軽町の特産品や土産品も販売されています。

木楽館(もくらくかん)
遠軽町南町3丁目2-224
TEL 01584-2-8360

【木芸館】遠軽町丸瀬布(まるせっぷ)

道の駅「まるせっぷ」にある施設。アカエゾマツをイメージした八角形の特徴的な建物で、地元産の木材がふんだんに使われており、音響効果が優れていることからコンサートホールとしても使用されています。ホール中央には地元材を使用した自動演奏のグランドピアノがあり、木製の壁に響き渡る素晴らしい音色の演奏を聴きながらの喫茶コーナーで、ブレイクタイムを楽しむことができます。オリジナルの松クラフト製品や地場産品のじゅんさい、エゾ会敷、わりばし等も販売しています。

木芸館
遠軽町丸瀬布元町42-2
TEL 01584-7-2010

【木のおもちゃワールドちゃちゃワールド】遠軽町生田原(いくたはら)

「見て・触れて・楽しんで」をコンセプトとしたふれあいと創造のミニ・テーマパーク。おとぎ話のお城のような館内に、世界約40カ国1万点の木のおもちゃを展示・収蔵しています。子供たちが木のおもちゃで遊べる「遊びの広場」や、木のおもちゃ作りが体験できる「木工房ゼペット」や、館内に併設されている、影絵の巨匠・藤城清治氏「コロポックル影絵美術館」も必見です。

木のおもちゃワールドちゃちゃワールド
遠軽町生田原字生田原143-4
TEL 01584-9-4022

【果夢林の館(かむりんのやかた)】北見市留辺蘂町

道の駅「おんねゆ温泉」内にある体験型パビリオン。シンボルタワー「世界一のからくりハト時計」が出迎えてくれます。館内は、地元の特産品を展示・販売する「果夢林ショップ」、子どもから大人まで楽しめる木製遊具を設置した「果夢林ワールド」、インストラクター指導のもと木工作を体験できる「クラフト体験工房」の3つの部屋で構成されています。また同じ敷地内には、日本初の滝壺の水槽などがある「北の大地の水族館」があります。

果夢林の館(かむりんのやかた)
北見市留辺蘂町字松山1-4
TEL 0157-45-3373

【オケクラフトセンター森林工芸館】置戸町

「木工芸品の製作と技術者を育成し、地域産業を活性化するために作られた施設。製作作業を見学することができます。このセンターで研修を終えたクラフトマンが生み出した木工工芸品のブランドが「オケクラフト」です。白くて明るい木肌とふっくらとした丸みのある形が特徴の器で、オケクラフトセンターで展示即売しています。

オケクラフトセンター森林工芸館
置戸町字置戸439-4
TEL 0157-52-3170

【オホーツク木のプラザ】北見市

木とふれあい、木に学び、木と生きるをテーマに木育に力を入れている施設。大型滑り台、汽車ぽっぽ、ごっこハウス、大木ボール落とし、からくり時計、壁面パズル遊び、木の砂場など珍しいおもちゃがたくさんあるので、小さなお子様から遊べます。また、木工教室などの工作イベントなども開催しております。

オホーツク木のプラザ
北見市泉町1丁目3-18
TEL 0157-25-1331

【美幌林業館(きてらす)】美幌町

美幌町は、北海道でも有数のカラマツの生産地のため、もともとは美幌町の豊かな森林資源についての情報を提供している木育施設でしたが、平成27年に体感する木育施設としてリニューアルされました。滑り台や吊り橋、トランポリンなど、思い切り体を動かすことができるアスレチック機能を備えた大型遊具、ままごとハウス、汽車、三輪車など美幌産の木材をふんだんに使ったおもちゃが揃っています。JR美幌駅や物産館「ぽっぽ屋」も併設されています。

美幌観光物産協会
網走郡美幌町字新町3
TEL 0152-73-2211

【つべつ木材工芸館】津別町

木材生産量日本一、日本で初めて「愛林のまち」を宣言した津別町にある木の博物館。
ガラスと木材で作られた巨大な三角形の建物に入ると、中にも森が現れます。エゾシカははく製ですが、天井まで高くそびえる樹齢数百年の巨木が何本もそびえたっています。
館内では、ウッドクラフトデザイナーの煙山泰子さんの作品をはじめ、町を代表するウッドクラフトの販売や、木工クラフト体験も事前予約で開催されています。

つべつ木材工芸館
津別町字共和127-1
TEL 0157-52-3170

【協力・資料提供】
北海道オホーツク振興局/西興部村役場