ディスカバー北海道

白老牛
-SHIRAOIGYU-

白老グルメの代表格、黒毛和牛の「白老牛」。広大な大地ときれいな水のある環境で育てられています。その人気は全国のテレビ番組に紹介されるほどで、極上の旨味とまろやかな味の肉質が特徴です。今回の特集では白老牛の誕生や、手軽にランチを楽しめるお店、各地からたくさんの人が訪れる白老牛のお祭りを紹介します。

広々とした大地で育つ白老牛

44頭から始まった白老牛の歴史

白老町は気象や土壌の関係から畑作農業に適さない地域でした。そのような環境下では酪農を始めようにも良質な飼料が育たず、漁業や林業などの限られた産業が営まれていました。そんな中、当時の町長である浅利義一氏が、白老と環境が似ている島根県の山間部で黒毛和牛の生産が盛んであることに着目します。ノウハウを学び、1954年に島根県から44頭の和牛を導入。「白老牛」の生産はここから始まりました。

独自配合の餌で肥育される(写真提供:タケダ牧場)

白老の産業へと発展

独自のレシピで配合した飼料を食べ、広大な大地で伸び伸びと育った白老牛は、現在では繁殖雌牛5000頭が飼育されています。年間1400頭が出荷できるまでに成長し、白老町の経済を支える重要な産業に発展しました。また、白老牛は「白老牛銘柄推進協議会」により、品種、出生地、肥育対象地域、肥育対象牛、肥育期間、格付け基準の6つの厳密な定義が設けられており、生産から販売まで厳格に管理されています。

お値打ちな「平日限定焼肉ランチ」

白老牛直販「牛の里」

白老町内に白老牛を提供するお店は数多くありますが、1984年に精肉店兼レストランとして開業した「牛の里」は、直営のタケダ牧場で牛の育成から肥育、販売まで一貫して行っています。牧草の大部分は自家栽培で、育牛に与える飼料も原料からこだわり、自社牧場で配合して与えています。レストランのメニューは「ロースステーキ」や「極上焼肉」が人気。また、「平日限定焼肉ランチ」は、上質な脂が舌の上でとろける霜降りと、噛みしめるごとに肉汁がしたたるモモ肉が格別な美味しさ。一度食べたら忘れられません。

白老牛直販 牛の里

所在地:北海道白老郡白老町栄町1-6-13
電話番号:0144-82-5357
営業時間:売店10:00~19:30 レストラン11:00~19:30
定休日:火曜日(祝日の場合は営業)
http://ushinosato.com/

個性的なバーガーが人々を魅了する(写真提供:白老観光協会)

地元食材を詰め込んだ「白老バーガー」

「白老バーガー」は町内の観光業と飲食業がタッグを組み、地元食材をアピールするために、それぞれのお店が独自の具材とレシピで調理するご当地バーガーです。白老バーガー&ベーグル研究会によると、「白老バーガー」の共通ルールは北海道産の小麦で作ったバンズを使用し、主要な具材を白老産で統一すること。現在は10店舗前後で様々なバーガーが販売されています。複数のお店で白老牛を使用していますが、部位、調理方法、ソースなどがそれぞれ異なるので、店のこだわりの味が楽しめます。食べ歩きでお気に入りのバーガーを見つけてみてはいかがでしょうか。

来客数5万人を誇る白老最大のイベント(写真提供:白老観光協会)

町内最大級のイベント「白老牛肉まつり」

「白老牛肉まつり」は町内最大級のイベントです。毎年6月第一週の土日で白老川河川敷にて開催されます。来場者は5万人にも上り、毎年まつりは大盛況。白老牛のバーベキューをメインに、ステージショーや牧草投げ、餅まき大会も開催されるなど、一日中楽しめる内容となっています。

会場のあちこちから美味しそうな匂いが漂う(写真提供:白老観光協会)

白老牛のおいしさに舌鼓を打つ

会場には約1000個の炭焼きコンロが設置され、あちこちから白煙とともに食欲を誘う匂いが立ち込めます。また会場の一角には白老牛のハンバーグや牛丼などのほか、さまざまな地域の特産品を販売するブースも登場します。イベントの目玉は牛の丸焼きで、白老牛一頭がじっくりと焼き上げられて数量限定で販売されます。野趣あふれる豪快な味覚に思わず笑顔がこぼれることでしょう。

※注意 新型コロナウイルス拡散防止のため、2020年度の白老牛肉まつりは中止になりました。2021年度以降の開催は観光協会のホームページでご確認ください。

【取材協力】
白老牛直販 牛の里・一般社団法人 白老観光協会・白老バーガー&ベーグル研究会