ディスカバー北海道

四季折々の景観
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洋風文化を取り入れた建物がつくりだす函館の街並み。函館には異国情緒漂う風景だけではなくここでしか見られない素敵な景色が街のあちこちに点在しています。季節ごとに訪ねてみたい函館の景色をご紹介します。

函館有数の桜の名所

春・五稜郭の桜

五稜郭では星型の城郭に植えられた約1600本の桜が4月下旬頃に開花し、春の大型連休に見頃を迎えます。広大な敷地の様々な角度から桜を鑑賞できるのも魅力のひとつ。堀から一段上の土塁に上がると、眼下には桜の海が広がります。また、貸しボートで堀にこぎ出せば、石垣沿いの桜が青空に映え、美しい風景をつくり出します。隣接する五稜郭タワーの展望室からは、五稜郭全体が桜に包まれた光景を見下ろすこともできます。

異国を思わせる外国人墓地

夏・外国人墓地

外国人墓地は函館港を見下ろすように洋風の墓碑が立ち並ぶ異国を思わせる場所。1854年のペリー艦隊来航時に水兵たちが病気で亡くなった2人の兵士をこの場所に埋葬したことが始まりです。その後、各国領事からの要請で外国人のための墓地として定められました。現在も当時のままに墓碑が残ります。国や宗派によって異なる様々な墓碑が海に向かってたたずむ光景は、異国の地で亡くなった故人の望郷の念を感じさせます。毎年7月頃には、色とりどりのアジサイが花を咲かせます。

明治時代の豪商の栄華を伝える日本庭園

秋・香雪園の紅葉

香雪園は明治時代の函館の豪商・岩船家が別荘として築いた広大な日本庭園で、現在は道内唯一の国指定文化財庭園「名勝 旧岩船氏庭園」として函館市が管理しています。函館屈指の紅葉の名所としても知られ、10月下旬頃には約100mのカエデ並木をはじめ、園内の木々がいっせいに赤や黄色に染まります。また、紅葉時期には夜間のライトアップも行われ、夜の闇を赤く染めるドラマチックな風景を作り上げます。

函館で最も有名な坂道が冬は光に彩られる

冬・八幡坂から見る函館港

函館では毎年12月から2月にかけて、市内各所で様々なライトアップやイルミネーションが点灯します。その中でもお薦めは、テレビCMや映画にもたびたび登場し、函館旅行の記念撮影スポットとして不動の人気を誇る「八幡坂」です。特に薄暮の時間は、坂道を照らす温かみのある光の向こうに青函連絡船記念館「摩周丸」や市街地の明かりがくっきりと浮かび上がり、ファンタジーの世界に迷い込んだような光景を見ることができます。

空が完全に暗くなる前の夜景がベストタイム

函館山からの夜景

函館山山頂の展望台から見える夜景は、函館を代表する景色のひとつ。扇形に広がる函館市街地をはさむように広がる漆黒の海が、キラキラと輝く街の明かりを引き立てます。その美しさは、香港・ナポリと並ぶ「世界三大夜景」のひとつに数えられるほど。特に、日没後15分から20分ほどの時間は、ロイヤルブルーに染まりゆく空と徐々に広がっていく街の明かりが幻想的な風景を演出する夜景のベストタイムです。