ディスカバー北海道

カンディハウス
-CONDE HOUSE-

長く、ずっと愛されるものをつくる

カンディハウスのものづくりの特徴は?

家具は、暮らしの道具であるけれども、それを持つのにたくさんの理由がいらない道具だと思います。きれいだとか、気持ちがいいとか、楽しいとか。そんなお客さまの直感に応える家具をカンディハウスはつくりたい。世界中に新しいデザインを求めるのも、良質な木材を選び抜き、堅牢な構造に知恵を絞るのもそのためです。愛着を支えるため、修理や買い取りの体制も整えました。ものをつくることは、私たちにとってずっと好きでいてもらえるものをつくることなのです。

どんな点にこだわっていますか?

常に新しいデザインソースを求める姿勢は、創業以来少しも変わっていません。創業当初から積極的に外部デザイナーを起用し、製品開発時は「世界に通用するものをつくる」という意識でのぞんできました。金属やガラス、樹脂などの異素材を取り入れているのも、木を生かした多様な製品を生み出すため。木を愛するからこそ、木の限界を超えようとする発想もまた必要なのです。「ものをつくる」手と心を信じ、挑戦を続けていきます。

「長く愛される家具」に大切なことは?

長く愛される家具は、3つの寿命を持つといいます。ひとつは「素材の寿命」。良質な木を選び、狂いの生じない乾燥を施し、適切に木取ることが必要です。ふたつめは「構造の寿命」。機能性と耐久性を持った、信頼できるつくりでなければなりません。そして「デザインの寿命」は、飽きのこないタイムレスな美しさと使いやすさを備えていることです。私たちはこれに加えてメンテナンス性を工夫し、より寿命の長い製品づくりに努めています。次の森が育つまで使える家具。それがカンディハウスの考える本当のロングユースです。

カンディハウス株式会社

ここの木の家具:TEN

ドイツ人デザイナーのミヒャエル・シュナイダー氏が手掛けた「TEN」。「シャープ&ソフト」を追求した椅子は、その美しさと独特な弾力で腰掛ける人を魅了します。背はフォーマルな張りタイプと樹脂タイプ、シートは座張と木座を揃えました。無垢とメラミン貼りから選べるテーブルが、脚部まで心が行き届いた緻密なデザインが特長です。タモ材には地元北海道の木を使用しています。

ここの木の家具: KAMUY

デザイナー深澤直人氏のデザインの経験から割り出された、「椅子らしい椅子」を中心とするシリーズ。すべてのアイテムに共通する、プロポーションの完成度が特長です。調和の取れた形状を求めて何度も試作を繰り返して辿り着いた、“ふつうで精微なつくり”と“これ以外ない形”(深澤氏談)。椅子は背、アーム、座のエッジをぎりぎりまで立てることで、緊張感のある美しさと全体の統一感をつくり出しています。ウィルナットと北海道産ナラの2種を用意しました。

[取材協力]株式会社カンディハウス