未来づくり感響
プロジェクト 2019

MIRAIZUKURI KANKYO PROJECT 2019

TRIAL
CLASS4

旭川家具の未来へ

トライアル授業第4回目は、各チームが第2、3回目の授業で学んだことをそれぞれ報告し、
最後に今回のテーマである「旭川デザインセンターで売るための家具」についてディスカッションをしていきました。

日時

授業の内容

講師

場所

第4回

11月12日
(火)
5、6時限

・ディスカッション
・総評

構成員全員

旭川大学高等学校

森チーム

Forest

木には沢山の種類があり、それぞれ手触りや匂い、硬さ、成長の仕方など、多くの違いがあることを学ぶ。
実際に山に行き森に入り、生きている木と触れ合うことにより、木や森、そして林業への理解を深めた。

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工場チーム

Factory

自分の家で使いづらい家具を探して、どこを改善したいかをまとめ、理想のダイニングテーブルとリビングチェアを考えた。
工場では家具作りにおける加工の仕方や、適材適所の木材の選び方を学び、山桜を使用したペン置きのやすりがけと塗装を体験。

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販売チーム

Sales

メーカー、問屋、小売業それぞれの役割を知り、流通や販売の仕組みを学ぶ。
旭川デザインセンターにある家具を使って実演販売の体験、そしてセンターで売りたい家具を考えてプレゼンテーションをおこなった。

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「旭川デザインセンターで売るための家具」について
ディスカッション

各チームの報告が終わった後は、販売チームの考えたオリジナルキッチンボードの案が発表されました。

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幅2.5m、奥行きは約50cm、高さは天井に合わせた、完全オーダーメイド仕様。
売値が500万円、製作費は350万円で、年間で8台の販売を目指すと発表され、会場からはどよめきの声が上がります。
価格を抑えるために引き算していくのではなく、材料選びや製造の過程でどれだけ付加価値をつけることができるのかを、今まで学んできたことを踏まえてディスカッションしていきました。

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室岩先生によるイメージ図

森チームの意見

清水先生の森にある一番立派な木は、太さ80cm、高さ25mのミズナラ。
1本しか無いのと、その大きさまで木が成長するには100年程度かかるため、森チームとしては120万円で売りたい。
太さ60cm、高さ20mのものであれば2本用意できて価格も抑えられるが、天板は2枚板になる。
森にオーナーさんを連れて行き、実際に家具に使われる木を見てもらうことにより、付加価値をつけたい。

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工場チームの意見

買う側の気持ちを考え、高級な木や難しい加工技術を使って、見た目の美しさを出していきたい。
外側だけではなく、引き出しの中もデザインしたり、シンクに木を使うこともできる。
オーダーメイドなので、オーナーさんと一緒にデザインや使い勝手を時間をかけて決めていき、工場側のプロとしての意見も盛り込んでいけば値段も上がっていく。

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これらの意見に対し販売チームからは、天板を2枚板にするぐらいなら大理石にしたほうがいいという意見も飛び出しますが、突き板を斜めに貼り合せる「矢貼り」という技法を使用すれば、森チームは材料のことを気にしなくてもいいし、工場チームは加工技術を存分に使えるのではないかという意見も出ました。

こうしたディスカッションの末、最終的にもう一度各チームが意見をまとめ、4回にわたり行われたトライアル授業は終了となりました。

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終わりに

明治時代から続き、現在も日本で有数の家具産地として知られる旭川。
森からはじまる家具が、実際にどのように作られ売られていくのかを、トライアル授業を通して学んでいきました。

プロジェクト座長の横田先生は最後に、旭川の家具産業を若い人たちの進路の選択肢にしてもらいたいし、
将来お金を稼いで豊かになったら是非この地で家具を購入してほしい。
そして様々な人が注目している家具産業や森がこの旭川にはあるんだという思いを持って、引き続き地域の中で学んでいってほしいし、
活躍していってほしいというメッセージを生徒に伝えました。

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