スイーツ
-SWEETS-
菓子王国、十勝
北海道の中でも十勝、特に帯広周辺は、全国的に知られる「六花亭」や「花畑牧場」の本社があります。また大小多くのスイーツ店がひしめき「菓子王国」として、知る人ぞ知るスイーツの聖地的存在になっています。
スイーツ店が多い理由には、お菓子作りに欠かせない食材が多く生産されていることがあります。
十勝エリアは、地元の人々が母なる大河と呼ぶ十勝川の恩恵を受けた広大な土地で豊富な食材がつくられています。生産量日本一を誇る小麦をはじめ、ブランド小豆として名高い十勝産小豆、牛乳、チーズ、バターなどどれも全国的に有名です。
今回は数多い名店の中から、北海道内、帯広市内だけに店舗を展開する2店を紹介します。
世界中から人が訪れる人気店『柳月』
音更町に本社を置く『柳月（りゅうげつ）』は、成田空港や東京の北海道アンテナショップなどでしか販売していないため、北海道外の人にはあまり知られていません。しかし、道内では直営店舗41店舗を展開し、和菓子・洋菓子を製造・販売する人気店です。地元の人から愛され、旭川出身の作家・三浦綾子さんの著書『ひかりと愛といのち』の中でもその名前が登場しています。
【北海道産の厳選材料にこだわる】
ビート（てん菜）から作られる砂糖、広大な大自然の中で育てられた親鶏の卵、酪農王国・十勝で作られた生クリームやバター・チーズなどの乳製品、全国的に有名な「十勝の小豆」、そして日本一の生産量を誇る小麦など。柳月ではこうした北海道産の材料を中心に、素材にこだわり、衛生管理の行き届いた工場で北海道ならではの和・洋菓子を作っています。その数はなんと100種類以上。さらに年間約350種類以上の新商品が常に開発されており、パティシエたちは「ジャパン・ケーキショー東京」などの全国的なコンクールでも数多くの賞を受賞しています。
【世界に認められた看板商品『三方六』】
柳月の一番人気は、看板商品でもある『三方六（さんぽうろく）』。柳月は知らなくても三方六を食べたことがある人は多いのではないでしょうか。
バウムクーヘンにチョコレートをかけたオリジナル商品ですが、その名前と形は、北海道開拓時代の薪の割り方にちなんでいます。薪にした木口のサイズ三方がそれぞれ六寸（約18センチ）であったため、「三方六」と呼ばれ、薪の割り方の基準であったのです。柳月の『三方六』は、ホワイトチョコとミルクチョコレートで、白樺のキハダを模した薪の形を表現したお菓子です。
木肌の模様は熟練の職人が手作りで仕上げるので、一つひとつ柄が微妙に異なります。また、十勝の芽室町出身でスイーツ親方として知られる芝田山親方（第62代横綱・大乃国）は、人生最後の時に『柳月』の三方六を食べたいと紹介しています。
【年間約70万人が訪れる『十勝スイートピア・ガーデン』】
柳月のフラッグシップショップは、大きな駐車場を擁する『十勝スイートピア・ガーデン』。十勝エリアの人気のスポットで観光バスも立ち寄り、近隣や道内はもちろん、国内外から年間約70万人が訪れます。
広い店内には、ここでしか買えない商品をはじめ、柳月の100種類以上のほぼ全商品が常に並んでいます。店内の菓子工房では予約制でケーキやクッキー作りの体験コースも行っており、リーズナブルな料金でお菓子作りを体験できます。
柳月 十勝スイートピア・ガーデン
北海道河東郡音更町下音更北9線西18-2
TEL 0155-32-3366
帯広市内の人気店『クランベリー』
『クランベリー』は、帯広市内で5店舗を展開する洋菓子専門店。昭和47（1972）年の創業以来、十勝・帯広で洋菓子を製造・販売し、地元で変わらぬ人気を集めています。
【甘さ控えめのスイートポテト】
『クランベリー』の特徴は、素材の味を最大限に活かす商品作りを心がけていること。創業以来の看板商品であるスイートポテトにも、その特徴が表れています。クランベリーのスイートポテトは、甘さ控えめ。素材の良さをそのままに、過剰な手を加えず、さつまいもの風味を生かして丹念にひとつひとつ仕上げています。
特徴的なのはその大きさ。良く見かける小さなサイズではなく、ジャンボスイートポテトなのです。サツマイモをまるまる1本使ったものなので、形も大きさもまちまちですが600g前後もあります。また、さつまいもの皮を容器に使うことで、見た目にもインパクト満点です。
【創業当時からの素朴な味わい】
十勝地方のアイヌ語の読み方から名付けたクッキー『シァンルル』も、創業時から続く素朴な味わいの焼き菓子です。チーズ・チェリー・レーズンの3種類があります。
店舗は、帯広市内にしかありませんが、スイートポテトの地方発送もしてくれます。帯広を訪れる機会がないという方は、ホームページよりお取り寄せが可能です。
クランベリー本店
北海道帯広市西2条南6丁目
TEL 0155-22-6656
