ディスカバー北海道

「北のハイグレード食品S 2017」選定商品紹介2
-HOKKAIDO HIGH GRADE FOODS S 2017-

プレミアム葡萄ジュース/藤崎果樹園

 土づくりと無農薬

 生産者の藤崎さんは、56歳の時に東京からフルーツで有名な余市郡仁木町に移住した元銀行員という変わった経歴です。
 こだわりは、土と無農薬。土づくりは、化学肥料を一切使わず、地元で調達できるそばがらと米ぬかに発酵菌を加えて作った堆肥を毎年大量に投入し、水はけの良いフカフカの土を13年かけて作ってきました。また、ブドウは皮ごと加工するので、農薬の使用もしていません。
 こだわって育てられたぶどうは、完熟を待って秋に摘み取り搾汁。半年寝かせて酒石や澱(おり)を取り除き、遠心分離装置で細かな澱も取り除きます。この3工程で、ブドウの旨味を残したおいしいエキスだけを取り出したジュースになります。
 原料ぶどうのキャンベルスアーリー(黒ぶどう)は、甘み・酸味のバランスが取れたコクがあるのに爽やかな味で、成分分析ではブルーベリージュースを超えるポリフェノールが確認されています。ナイアガラ(白ぶどう)は、フルーティな独特の甘みと高い香りで、透明感のあるハチミツ色が魅力です。
 どちらもぶどうの濃厚なおいしさが詰まっていますので、冷蔵庫でよく冷やして、楽しむのが、オススメの飲み方です。

[取材協力]藤崎果樹園

北海道産サフォークラムセット/有限会社肉の山本

 北海道産ラムの中でも最高品種と呼び声の高いサフォーク種

 日本で流通される羊肉のほぼすべてが、実は輸入原料であることは意外と知られていません。国産の流通量は全体の1%未満ですので、ジンギスカンを郷土料理としている北海道であっても、北海道産のラム(生後1年未満の仔羊)肉は滅多にお目にかかれない貴重な品です。
 『北海道産サフォークラムセット』は、契約牧場による正真正銘の北海道産のサフォーク種のラムだけを使用しています。サフォーク種は、最高品種と呼び声の高い種で、北海道民でも簡単には手に入らないお肉です。その希少なお肉のおいしさを最大限に引き出せるように、一枚一枚丁寧に包丁での手切りを行っています。輸入原料のお肉と比べると独特の臭みやクセが弱く、程よい食感で、普段「羊肉はちょっと苦手」という方にもご好評です。商品にはオリジナルのたれもセット。よりラム肉のおいしさを味わえるようにと、北海道スタンダードのすっぱいたれよりもちょっと甘めにしています。フライパン、ジンギスカン鍋、鉄板、網などで焼いてお召し上がりください。

[取材協力]有限会社肉の山本

ヒラメの切込/食彩工房

 伝統の保存食を特産品のヒラメで現代風にアレンジ

 松前藩発祥の地である上ノ国町。函館の西側に位置します。
 食彩工房は、厳しい自然との関わりの中から育まれた「松前・上ノ国・江差浜街道伝統の保存食」をものづくりの基本に据えています。「切込(きりこみ)」も、細切りにした魚を塩と米麹で漬けて発酵させた伝統食品です。
 伝統的な切込は、ニシンや鮭で作ることが多いのですが、北海道の檜山地方(ひやまちほう)では昔からホッケで作られていました。それを上ノ国町の特産品であるヒラメに応用し、食べやすいように現代風にアレンジしたのが、今回の商品です。
 原料のヒラメは、使い道がないといわれる「大型のてっくい」(6kg以上の特大サイズのもの)を活魚で仕入れ、活〆処理をしてから加工しています。ちなみに「てっくい」とは、北海道でのヒラメの呼び名で、手を喰うくらい獰猛な魚から来ているそうです。
 伝統的な切込には発酵食品特有の酸味や魚の臭みがあり、塩気も強いため苦手な人も多いようです。現代人の味覚に合わせて発酵を1日に抑え(通常は2ヶ月程度発酵)、塩分も減らしてマイルドに仕上げています。

[取材協力]食彩工房

こぶ黒ハンバーグ/株式会社まつもと牧場

 上質の黒毛和牛100%の、完全無添加の手こねハンバーグ

 日高昆布で有名な新ひだか町三石にある「まつもと牧場」。
 通常は「繁殖農家」と「肥育農家」に分かれており、一貫生産は全体の一割にも満たないそうですが、まつもと牧場では、家族経営で黒毛和牛の繁殖・肥育を一貫して行い、出産から出荷まで愛情を持って育て上げます。
 北海道 日高特産の昆布を食べて育った黒毛和牛「こぶ黒」。昆布(こぶ)と黒毛(くろ)を合わせたこの名前はまつもと牧場で名付けました。
 『こぶ黒』は、約30ヶ月かけてストレスの無い環境で育てられます。その肉質は、日高昆布により赤身にコクが出て、道産のもち米粉により脂身の甘みが増し、融点が低くなるため、すっと口の中で脂が溶ける牛肉本来の旨みが味わえるのが特徴です。
 今回、受賞したのはこだわって育て上げた上質の黒毛和牛『こぶ黒』を100%使い、完全無添加で作り上げた手こねハンバーグ。加えているのは塩・こしょうと少量のにんにくだけ。安心して脂身の甘みと赤身の旨味が溶け合ったおいしさとジューシーな肉汁をたっぷり味わえます。

[取材協力]株式会社まつもと牧場