おうちトレーニング

慢性的な疲れを一気に解消!その場で気分をスッキリできる背骨エクササイズ Vol.47

たくさん寝ても眠い、一日中体がだるい、気分が落ち込んでスッキリしないなど、慢性的に疲れが溜まっていることはありませんか?慢性的な疲れとは十分な休養をとっても回復せず、長期的に疲労感が続いてしまうことが特徴です。そんなしつこい疲れを回復させるポイントは、背骨を整えることです。今回は、慢性的な疲れのメカニズムを理解し、疲れを解消させる背骨のエクササイズをご紹介します。

慢性的な疲れの原因

慢性的な疲れは、自律神経の乱れが原因と言われています。自律神経の乱れは、忙しい生活やストレス、不規則な睡眠、栄養不足、運動不足など、様々な生活習慣の乱れが重なることで起こります。自律神経が乱れると、交感神経が過剰に活性化し、腰や背中の筋肉の緊張を高めてしまい、背骨が大きく反った「反り腰」や背中が丸まった「猫背」などの悪い姿勢につながります。姿勢が悪くなると、呼吸が浅くなり、体全体に酸素や栄養が効率よく行き渡らなくなるため、慢性的な不調が生じてしまいます。日頃から姿勢が悪い人も同様に、自律神経の乱れが起きやすいといわれています。慢性的な不調が続くと、疲労感の他、記憶力や集中力の低下などを引き起こしてしまうことがあるため、仕事でミスをしてしまったり思わぬ事故につながりかねません。また、生活習慣の乱れを放置すると、うつ病や不安障害など合併して引き起こす可能性もあるため、心身ともにしっかりとケアをしていく必要があります。

背骨エクササイズが疲労回復に効果的な理由

体の調子を整えるために重要な自律神経は末梢神経のひとつで、脳と脊髄から各臓器、体の末梢へとつながっています。この自律神経の根本となる脊髄と同じラインにあるのが、首や背骨です。そのため、背骨の歪みを改善することが、自律神経のバランスを整えることにつながり、慢性的な疲労の解消を期待できます。

背骨は脊柱(せきちゅう)と呼ばれ、体の中心にあります。体の支柱として姿勢を維持する役割と、脳から全身の神経の架け橋である脊髄を保護する役割を果たします。デスクワークで背中が丸まっていたり、脚組み座り、片脚重心立ちなど、普段何気なく行っている偏った姿勢が背骨の歪みに繋がり、神経の状態に影響を与えることになります。偏った姿勢を楽に感じる方はその間違ったクセがつき、身体が歪んでしまっている可能性があります。姿勢が悪いと、身体の筋肉の緊張状態が必要以上に続き、疲労を蓄積させ、自律神経のバランスが崩れてしまうため、慢性的な疲労を引き起こします。以上の理由から、背骨は慢性疲労の回復を図るうえで重要な部位です。背骨エクササイズを取り入れて、背骨を正常な位置に戻し、柔軟に、そして安定的な状態にし、慢性的な疲れを解消しましょう。

背骨を整えるエクササイズ

背骨を整えて慢性的な疲れを解消させるエクササイズを3つご紹介します。畳1畳分のスペースがあれば、誰でも簡単にできるエクササイズを厳選しましたので、血行が良くなっているお風呂上がりや、副交感神経を高めやすい寝る前に、疲労回復のために運動をしましょう。

ハーフニーリングスパインツイスト

■効果

脊柱(せきちゅう)の柔軟性向上、上半身の血流アップ


■手順

1.右脚を前に出して片膝立ちになり、両手を頭の後ろで組み、できるだけ体を左に捻ります。

2.右肘を右膝に近づけるように、できるだけ体を右に倒して、左の脇腹を伸ばします。

3.1の姿勢に戻り、できるだけ体を右に捻ります。

4.左肘を右膝に近づけるように、できるだけ体を左に倒して、右の脇腹を伸ばします。


■セット数目安

右脚を前に出して1〜4の動作を行なった後に、左脚を前に出して1〜4の動作を行なうことを1セットにして、3セット行いましょう。


■ポイント

背中が丸まらないようしっかり胸を開いて、腕の位置が下がらないように胸から上の姿勢をキープしたまま行いましょう。

ソラシックツイスト4ポイント

■効果

脊柱(せきちゅう)の上部にある胸椎(きょうつい)部分の柔軟性向上、上半身の血流アップ


■手順

1.四つん這いになり、後頭部に左手を添えます。

2.左側の胸を大きく開くようにめいっぱい体を左に捻ります。

3.四つん這いの体勢に戻り、後頭部に右手を添えます。

4.右側の胸を大きく開くようにめいっぱい体を右に捻ります。


■セット数目安

1〜4の動作を1セットにして、2セット行いましょう。


■ポイント

身体を捻る時、地面に付けている手でしっかり地面を押すようにしましょう。

スタンディングロールアップ

■効果

脊柱(せきちゅう)の柔軟性向上、全身の緊張緩和

 

■手順

1.軽く膝を曲げて、両手を前に伸ばし、背筋をまっすぐ伸ばして座ります。

2.両手を遠く前に伸ばすようにして、背中を丸めます。

3.背中を丸めたまま10秒ほど時間をかけて、ゆっくり体を前に倒していきます。

4.背中を丸めたまま、動作を巻き戻すように10秒ほど時間をかけて、ゆっくり体を起こして1の姿勢に戻します。

 

■セット数目安

1~4の動作を1セットにして、3セット行いましょう。

 

■ポイント

背中を丸めて伸ばす際、背骨を一つ一つ動かすようなイメージで時間をかけて行いましょう。

慢性的な疲れを感じている方は、エクササイズを通して背骨の硬さを実感することができると思います。疲れが溜まっている方ほどエクササイズ後にすぐにスッキリした感覚を得られるでしょう。また、背骨のエクササイズを続け、姿勢が良くなると、慢性的な疲れから回復しやすい体となる効果を期待できます。毎日欠かさずエクササイズを行い疲れにくい体づくりを目指しましょう。

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