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在宅勤務で体の調子がよくない・・・ 柔道整復師が教える体調改善 Vol.17
在宅ワークで広がる心身の不調
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コロナ禍で在宅勤務を推奨する流れが広がり、自宅での業務が日常になりつつある方も多いのではないでしょうか?
通勤時間が不要になる、集中して仕事ができるなどのメリットがある一方で、様々なデメリットがあります。
その1つが、在宅勤務による心身の不調です。在宅勤務をされている皆様の心身の調子はいかがでしょうか。
同じ姿勢での長時間の業務により運動不足で体が硬くなっている、体が重い、集中力が切れてきてしまうなど、心当たりはありませんでしょうか?
今回は在宅勤務で体が凝り固まってしまう原因やその解決法、ご自宅でも手軽にできる解消エクササイズをご紹介します!
今回の講師紹介
大竹 尚斗(オオタケ ナオト)トレーナー
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現在のパーソナルトレーニングのお客様のうち50%以上の方が在宅勤務による心身の不調を訴えており、柔道整復師・パーソナルトレーナーとしての知見から不調の改善をお手伝いしています。
■保有資格
・柔道整復師
・NSCA認定CSCS(ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・救命技能認定
・スポーツ医学検定
■より詳細なプロフィールとパーソナルトレーニングについてのお問い合わせは下記サイトを参照ください
https://mytr.jp/trainer/1573913031829110270
在宅勤務で起こりがちな体調不良の症状とは?
具体的な症状は頭痛、肩こり、めまい、腰痛、手足の冷え・むくみなどがあげられます。
もちろんこのような症状だけでも仕事に集中することができないなど辛いものですが、こういった症状を引き起こす原因を放置してしまうと、後に下半身の痺れ・痛みを引き起こす坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)、手のしびれ・痛みを引き起こす頚腕症候群(けいわんしょうこうぐん)といった症状を引き起こす原因にもなりかねません。
したがって、それ以上の症状に発展させないためにも、早めに対処することが重要です。
体調不良の原因=姿勢
①長時間、同じ姿勢を維持してしまう
出勤している時は周囲の人に見られているという意識から、だらけた姿勢をとる方はいないでしょう。また社内でも食事をとる時や打合せを行うために場所を移動するなど動き回ることが多く、ずっと同じ姿勢で仕事をしている方は少ないのではないでしょうか。
ところが在宅勤務の場合は、自分が楽な姿勢(しかも多くの場合は体に負担がかかる座り方)で長時間業務をしていることが多いため、身体が凝り固まってしまう原因になります。
②負担がかかる姿勢になっている
例えば本来の正しい姿勢は、体の上に頭が乗っている状態が正しいのですが、パソコン作業などをしていると無意識のうちに頭が体より前に出ている状態になってしまいます。
なぜこのような状態が問題なのかと言うと、頭の重さにより首にかかる負担が正しい姿勢の時よりも大きくなってしまうからです。
首にかかる重さの負荷は、正しい姿勢ですと約4~6kgですが、頭が体より前に出てしまうと約27kgまで増えると言われています。
また、鎖骨の上あたりの首周りには神経や血管が多く通っているため、悪い姿勢で首が前に出ると首周りの神経や血管を圧迫・締め付けてしまい、手の痺れや冷え、痛みにつながります。
他にも、骨盤が後傾して肩甲骨が上側に引きあがっていたり、同じ姿勢を続けることで肩の筋肉が凝り固まり、血行が悪くなることで肩こりが引き起こされます。
また立っている時よりも座っている時の方が腰への負担が大きく、さらに猫背の姿勢だとまっすぐに立った姿勢のおよそ2倍近くの負担が腰にかかってしまうと言われています。
姿勢による体調不良を防ぐポイント
正しい姿勢をつくることと、体調不良を和らげるエクササイズを行うことの2つが重要です。まずは正しい姿勢のつくり方をご紹介します。
ポイントは前述のように、頭が体の上に乗っている状態をつくることです。
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悪い姿勢
骨盤の位置が後傾しており、肩甲骨が吊り上がっています
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正しい姿勢
①骨盤の位置
骨盤の位置が後ろに下がっている後傾ではなく、前に出ている状態(前傾)が正しい姿勢と言われています。
骨盤が前傾しているか後傾しているか分かりにくいという方は、椅子に深く座り背もたれに両肩(出来れば後頭部も)付けた時、腰の部分に隙間があいていれば前傾、隙間がほとんどなければ後傾なのでチェックしてみてください。
②肩甲骨を寄せて下げる
簡単に肩甲骨を寄せて下げた状態をつくる方法としては、体の後ろ(おしりの辺り)で手を組み、胸を張りながら後方斜め下に腕を伸ばすやり方がオススメです。
体の不調改善エクササイズ3選
斜角筋(しゃかくきん)ストレッチ
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■働きかける筋肉
①首の前側、喉の両脇を通る筋肉
・前斜角筋(ぜんしゃかくきん)
・後斜角筋(こうしゃかくきん)
②耳の下あたりの首から鎖骨の方に流れる、横を向くと浮き出る筋肉
・胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
など
■効果
首周りの神経血管を圧迫しがちな斜角筋をゆるめて血行を良くすることで手のしびれや冷えの改善
■手順
1.手のひらが外側になるよう右手を腰の上に回します。
2.左手で右側のこめかみをおさえて、左斜め上を見るように頭を左後ろに倒していき、気持ちが良いポイントで止めて深呼吸を1~3回行います。
■セット数目安
深呼吸1~3回を1セットとして、左右交互に2セット行いましょう。
■ポイント
・頭を倒す角度によって効き方が異なります。一番気持ち良いと感じる角度を探しましょう。
・頭を大きく回しすぎると、頸椎を痛める恐れがあるため、じっくりとストレッチすることを意識しましょう。
肩甲挙筋(けんこうきょきん)ストレッチ
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■働きかける筋肉
①首の付け根と肩甲骨を繋ぐ筋肉
・肩甲挙筋(けんこうきょきん)
②首の後ろを板のように覆う筋肉
・板状筋(ばんじょうきん)
など
■効果
肩こり予防、頭痛の改善
■手順
1.右手で右側の肩甲骨に触れましょう。
2.左手で右の耳と首の付け根の間あたりを触れ、頭を左前に倒しながら、右ひじを後ろに引いていき、気持ちが良いポイントで止めて深呼吸を1~3回行います。
■セット数
深呼吸を1~3回を1セットとして、左右交互に2セット行いましょう。
■ポイント
肩甲骨の上から首の付け根までがしっかりと伸びていることを確認しながら行いましょう。
臀部(でんぶ)・ハムストリングのストレッチ
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■働きかける筋肉
①おしりの形をなす筋肉
・小、中、大臀筋(でんきん)
②上記臀筋群の奥深くにある筋肉
・梨状筋(りじょうきん)
③もも裏の筋肉
・ハムストリング
具体的には、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)/半腱様筋(はんけんようきん)/半膜様筋(はんまくようきん)
■効果
・坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)の予防や下半身の身体の冷え・こり・痺れ・痛みの解消
・腰痛の予防改善
■手順
1.床に座って左足を前に出して膝を90°に曲げ、右足をできるだけ後ろに伸ばします。
2.背中が丸まらないように意識しながら左足のももへ胸を近づけていき、気持ちが良いポイントで止めて、深呼吸をしながら15秒伸ばしましょう。
3.(余裕のある方は)足を後ろに伸ばしている方の手を体から遠くになるように前に伸ばしてみましょう
■セット数
深呼吸をしながら15秒伸ばすことを1セットにして、左右交互に2セットずつ行いましょう。
■ポイント
・反動をつけずに行いましょう。
・息をはき切ったときに臀部が一番伸びている状態を目指しましょう。
普段からの姿勢に気を付けるだけでも体へかかる負担は大きく緩和されます。
それに加えて、身体のこりを解消するための改善エクササイズを隙間時間で行い、健康的な体を目指してみてはいかがでしょうか。
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