GOOD DESIGN AWARD 2025年度受賞 クリオ横濱
センター北グランシック

暮らし方が多様化する中、数十年に渡り集合住宅の間取りには大きな変化がなかった。そこで、ルーフバルコニー付住戸の母屋から出部屋を切り離し、木とガラスの箱に見立てた「離れ家」を作り、多様な暮らしに応えられるプランとした。また、外廊下空間にも着目し、雑多なすべてを整理することでホールと同化させ、一体となるデザインに仕上げた。

デザインのポイント

  1. 01 多様なライフスタイルに応えられるよう、屋根上の出部屋を母屋から分離独立させ、新たな住空間を計画した。
  2. 02 長年漫然としていた外廊下空間を見直し面格子やエアコン室外機などを格子で同化一体のデザインに仕上げた。
  3. 03 港北ニュータウンのグリーンマトリックスシステムに呼応し、隣接する杜に浮かぶ木とガラスの離れ家とした。

様々なニーズが高まる
現代の集合住宅へ
新しいベースプランの提案。

背 景

外と内をつなぐ水盤と
整えられた内廊下の意匠が
静かに調和を奏でる。

経緯とその成果
審査委員の評価

審査委員の評価

離れがある住戸が大変ユニークで、新しい住まいの提案として高く評価できる。離れにはトイレが設置されているものもあり、仕事場として、趣味の部屋としてなど、さまざまな活用が想像できる。離れを木とガラスで設えたことにより、 物理的な距離以上に心理的なモードチェンジが可能になっているように見受けられる。従来の集合住宅では得られない、豊かな暮らしを実現する好例である。また配置計画は、五角形の敷地形状に合わせて雁行配置となっており、敷地外周に生じた三角形の空地は隣接する里山の豊かな緑と連続する植栽帯として整備され、敷地中央に生じた空地は吹き抜けとして共用廊下に自然光を導いている。雁行配置によりボリュームが分節され、街並みに対して圧迫感の軽減が図られている点も合わせて評価したい。

  • 米丸 陽
    プロデューサー
    開発事業本部 米丸 陽
  • 古沢 研
    ディレクター
    開発事業本部 建設部 古沢 研
  • 篠原崇明
    デザイナー
    株式会社デザインショップ・アーキテクツ 篠原 崇明
  • 大武 一伯
    デザイナー
    株式会社いろ葉Design 大武 一伯